このほど船井総研の会長に就任した、小山政彦氏が、社長としてバリバリの時に書いた本です。

小山さんの本と特徴として、彼の師匠の船井幸雄さんの本よりも、非常に具体的で各論的なことが、読者に配慮して細かく書かれていることです。
もちろん小山さんの本でも、内容的に当たり外れは間違いなくありますが、特に彼の場合、「社長業とは」「リーダーとは」「組織とは」といったテーマの本は、他の類書よりはるかに具体的で、全体の構成も明確、筆致も自信に満ちていて説得力があります。
（かつて5年後の日本を予測するなどというテーマで、文明法則史観に基づいた本これからの5年・日本人が気付くべきこと―経済大変動への準備をすぐに始めよも出されましたが、内容は今ひとつでした。もう少しテーマを煮詰めてからなら、ものすごい本になったように思いますが・・・）

この本は、彼の「とことん聞く」経営と並んで、社長業とは、リーダーとは、組織とはを語った、まさに彼のもっとも得意とする分野の本ですので、そのような立場にある、あるいは将来そうなりたいと目指す人にとって、すべてのページにすばらしいノウハウが詰まっています。

彼の講演を聴いた方は、なんだかとっても江戸っ子気質の恐そうな人だなと思うかもしれませんが、本での小山さんは非常に穏やかで、理知的、どうすれば平易な文章で、読者に伝わるかを考えて書かれていますから、安心して読み進められます。

今社長や部門長など、何らかの単位のリーダーをされている方、あるいはこれからそうなりたいとお思いの方、2世経営者の方に、特におすすめするビジネス書の良書です。