いい〜ね
★★★★★
自転車にどっぷりの筆者らしく、とても気持ちのいい一冊ですね
バイクを選ぶ時のガイドブックレベルの本としてではなく
自転車が好きという共通点があれば楽しめる本です
時々 開いては読んでいる そんな感じでずっと手元にいる本です
それほどの内容ではない
★★★☆☆
秀逸なバイヤーズガイドはシンプルな原理と尺度、思想で貫かれている。この本にもそんな志を期待して買ってみたが、それほどではなかった。
「カーボンフレームのスペックなんてあてにならない」という言説の先に、目の鱗が100枚くらい落ちるような明快な解法を見たかった。全体的に気に入ったモデルをホメることはしているけれど、ダメなものをきちんとダメだとは言い切っていない。繰り返し出てくる編集者とのやりとりも、知識レベルはすごいのだろうが、思わず唸るような本質へと降りていかない。このあたりは雑誌記事の意識レベルだろう。
エンゾ早川と渡り合える論客登場かと思ったが残念。次作はもっと1章1章が醸成しあうようなロードバイク評論を期待したい。
タブーまでは切り込めていないが微かに示唆あり
★★★★☆
サイクルスポーツ誌で連載する著者の「自転車バカ一台」はスペックくらいたまに目を通すが、たまたま図書館で本書を見かけて、もとより完成車を買うつもりはなかったがつい読んでしまった。
業界タブーにとらわれないと言ってはいるが、やはり業界誌のジャーナリストの一人として干されたくはないだろう、筆誅が鈍るというよりも著者が言う大手メーカーのカタログのようにけむに巻く記述が多い。
本書を読めばだいたい察しはつくかとおもうが、シマノやカンパの大口お客というのは世界の完成車メーカーだ。実勢価格の三分の一程度の原価で供給を受けている。これらパーツを組み付けた完成車が捌けずコンポパーツが余ると丸ごとショップへ”還流”してくることがある。これはショップと懇意にしていると情報をくれ、実勢価格の半値くらいでコンポが手に入ることがある。
著者もショップと仲良くしておけと再三説いているがこの辺りの事情を知ってのことだろう。
完成車はそれ自体を数多く捌いているところであるならあれやこれと選ぶこともできるが、信頼のおけるショップというのは案外それほど多くのブランドを扱っていることもなく、注文したが品切れだったなんてこともある。またよく言うセールストークに発表したら即予約しないと手に入らないなど。昨今はロードバイクが人気であるからなおさらだろう。それであまり欲しくもないグレードに折り合いをつけて予約してしまうことになる。
それよりももっといいのは国内の工房に直接注文することだ。クロモリフレームが主だが自分だけの一台を作ることができる。それでもマスプロがイイと言う方には最近ではコラテックがカーボンのフルオーダーを受け付けている。
やはり「自分の一台」選びはオーダー車に限る。
雑誌に書けないぶっちゃけ話
★★★★★
たまたま自転車業界の方にお話しを聞いたことがあるのですが、自転車業界は「こんなことでもそんなおおごとになるんだ!」というようなタブーがあるそうです。
それからすると、この本はかなり業界のタブーも書いているようです。インプレも、P社のXX以下は別物・・的な表現で直接的だし、行間も面白い。
この本はある意味では真っ当なことばかりですが、2ちゃんを始めWeb上には、この本以上の情報があるとの意見もあるかも知れませんが、どこまでが本当かわからないですよね。
この本はエンゾ早川氏のような私怨による偏りや、人によっては後味の悪さを感じるような部分もなく、ぶっきらぼうな職人さんとか店員さんのぶっちゃけ話みたいで好感を持てました。
フレームサイズの記述は大雑把で、ポジションに関しては千差万別・・と具体的なことは書いていませんが、ポジションはこの本の範囲外と書いてありますし、むしろ「自転車が変わればベストポジションも変わる場合もある」とか「いつまでも悩んでいい」など、他にない示唆があると思います。
裏話やメーカーの事情とか、価格帯別に割り切るべきポイント、カタログから性能や企業姿勢の深読みができるような情報などがあります。
また、雑誌だと雑誌社に迷惑がかかるので書いてないような内容がタブーだと推測するのもいいのではないでしょうか。
個人的にはニヤニヤしながら楽しめました。
楽しめた
★★★★☆
これから自転車を購入したいと考えている人、今乗っている自転車をいじりたい人まで幅広く読める本だと思う。それなりに専門的な言葉が出てくるが、写真や図があるので問題なかった。購入を考えている人にとっては、価格別にいくつかの自転車を取り上げて、端的にコメントがあるので参考になる。私自身十数年自転車に乗っているが、8割位の内容をすぐに理解し楽しめた。残りの2割は一般的にはあまり表には出てこないような少々マニアックな話だった。著者の自転車バカぶりがそこに出ているように感じられる。かなり読み応えはあると思う。この本の一番の特徴は、本当に自転車が好きな人が書いたんだなと思わせてくれるところだろう。