煌びやかなポップロックの秀作
★★★★★
「ミスター・ロボット」から顕在化し始めたバンド内の不穏な空気は、7年間に及ぶ活動休止という事態にまで発展してしまった。そんな中で発表されたのが、84年の本作である。不仲だったトミー・ショウはハードなギターを全面に押し出した、良くも悪くも前時代的な方向に進んでいったのに対し、こちらはずっとコンテンポラリー。ロックを基調としつつも、ニュー・ウェイビーなシンセサウンドが曲に色彩を与えている。いい意味で時代に媚びている。このモダンなスタイルが極めて高い次元で結実したのが表題曲であり、キャリア的にも重要な名曲の一つだろう。同時期の古株の中ではダリル・ホールと共に、最も上手く時代に順応した人物で、この点は最大限に評価できる。残念なのは、ダリルのようにヒットアベレージを維持できなかったこと。
私の中の1枚
★★★★★
24-BIT DEGITALLY REMASTERED!!
'84年の初ソロ作品の再発盤です。
#1はシングル・カットされ全米83位を記録。
#2は躍動感あふれる曲で、ローズマリー・バトラーとのデュエット。
そして、切なく哀愁漂うバラード、全米10位の大ヒットとなった#5。
#8は安心して聴くことができるミディアム・バラード。
このアルバムには魅力ある楽曲が収録されている。
シティ感覚のAOR/POP作品としてアルバム・チャートにおいても29位をマークした。
#5は今改めて聴いても本当にイイ曲だなぁと思います。
音質もかなり良くなっており感激です。
歌詞つき!
STYXよりもあっさりです
★★★★☆
STYXのデニス・デ・ヤングの初ソロ。「KILROY WAS HERE」があまりヒットしなかった(パラダイス・シアターよりという意味で実際はヒットしたのだが)からではないのだろうがこの年、デニスもトミーもソロを発表したのだ。さてこのアルバムはデニスの音楽性が満載されていてバラードからオールディーズ風のロックンロールまで様々な曲が収録されている。 ⑤の「DESERT MOON」はスマッシュヒットしました。STYXよりは全体的にあっさりした印象を受けるがSTYXとして曲を書くという責任がないとこんな感じになるのだろう(STYXでのデニスにはLADY風の曲が要求されていたのかもしれない) そしてSTYXは解散するのである(後に再結成し、今も活躍中。ただし、肝心のデニスはミュージカルに思いがあり現在は脱退しているが)