ヤプーズのアルバムの中では、わりとテーマが伝わりにくく、楽曲も緊張感はあるもののハジけたところが少ないストイックなつくり。懊悩を歌った2とか4がわりと戸川純っぽい世界で聞きやすい。他の曲は、なんだかピントがどこに合ってるのか、ぼくにはよくわからないのです。
もしかして世間に理解されやすいポップ・ロックを目指したのかな? なんて勘ぐってしまいます。音的にはクオリティ高いですしね。しかし、ぼくには方向が定まらない迷走に見える。それでも10は圧倒的なイメージで聴く者の心臓をわしづかみにすることでしょう。