日常に飽きたピュアーな二人の出会ひが新鮮です!
★★★★★
あまり期待しないで読んでゐたが、思った以上に感動しました。普段はほとんど接点のない五十位の資産家ボンボンの大学教授とメイド喫茶にバイトをする若い二十前後のギャルとの出会ひと心の交流を描いてゐる。御受験教育ママのおかげで女嫌ひになってしまった大学教授と軽いノリのその日暮らし適当な生き方をするギャルとミスマッチのやうな展開はグイグイと引き寄せられます。そんな中で、とんでもない犯罪にまで至ってしまふのですが、ピュアーな二人の心持によって大団円となる人間ドラマの展開は本当に心動かされました。「萌え」の秋葉原風俗と高級住宅地の上原など現代の東京の一面をうまく取り入れてゐるのは、さすがだと思ひました。この「遊星萌え」の作品は、二度読み返してしまひました。後半の作品は、アルツハイマーの深刻さを高校時代以来の恋の氣持をうまく成就して行く幸せな展開で浄化して行くのは、とてもよかったかなとと感じました。