ですけど、「雷の一撃」なんて有名なフレーズかなと思いますし、
とりあえず読んでみても損はでしょう。
内容は、恋愛感情が動的にどのように変化していくのかを、その発展段階に分けて、説明したものである。第一期における恋愛の特徴とは、そして、続いて生じるその反動とは何か、そして第二期では、などというように、恋愛の発展と消滅が説明されている。
小説家だから、幼稚な議論ではないかと思われるかもしれないが、私にはむしろ逆に思われた。このように、恋愛に対して、示唆に富む、経験的な規則性を考察できるからこそ、小説家としても、あのように有能であったのではないかと。
スタンダールの小説を楽しんだ高校生が、ついでにと思って、気軽に手に取り、読み始めたが、その内容を本当に理解し始めるには、かなり時間と経験が必要だった。小説と異なり、高校生には読みやすいとは思えないが、決して無理ではないので、試みていただきたい。後々、恋愛に苦しむときに、必ず役に立つはずだから。