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江ノ電旧型連接車物語 (RM LIBRARY 94)

価格: ¥1,050
カテゴリ: 単行本
ブランド: ネコ・パブリッシング
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線路条件を克服するための連接車の導入史 ★★★★★
 著者は平成14年に江ノ電開業100周年にあたって100周年記念誌を編纂された元江ノ電社員の方とのことである。著者によると江ノ電100年の歴史は大きく25年ごとに分けられると言う。すなわち、1期:2軸単車の時代、2期:ボギー単車の時代、3期:連接車のデビュー時代、4期:1000形に始まる新型連接車の時代、だそうである。
 1902年の開業から半世紀が過ぎた昭和20年代後半、旅客が激増し、単行電車の続行ダンゴ運転が日常化していた江ノ電では、2両編成化の必要性に迫られた。しかし、連結車ではSカーブ通過中の車両の食い違いが大きく、運行中に貫通幌を通るのは危険(お客さんが挟まれる?)として使用できないという欠点があった。これを克服していたのが比較のためほぼ同時にデビューさせていた連接車であった。
 こうして連接車の成功により次第に2連の連接車ばかりに統一されていった江ノ電であるが、さらなる輸送力増強のために連接車同士を連結することに。再び前面連結器の強度や首振り角度、新旧電車の総括制御、橋梁の荷重制限、ポイントや信号システムなどに様々な問題が発生したが、小さな鉄道会社の技術陣は1つ1つ解決していく。
 とかくノスタルジーにひたりがちな江ノ電本の中で、本書は技術に重点を置いた貴重な本である。鉄道の技術に興味のある人に特にお勧め。