悲しみのラプソディ
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僕が彼女の作品に出会ったのは今を去ること十年前のことだ。 当時有線放送(大阪有線と言っていた時期)に何度もリプレーされてた記憶があり特に「悲しみのrhapsody」が印象的だった。勿論当時は彼女の存在はおろか作品自体も知らなかったのである。そしてこの曲に出くわした瞬間雷に撃たれたショックが(ぴか、ぱちぱちっっ)。即リクエストセンターにTELしてメモをしcdshopに急いだのであった。そして夜 プレーヤーにセットしリモコンの再生を押して数十分後頬に涙が(泣)。「俺が求めていたのはこれだったんだ!」と感歎しそれから中村さんのフリークになったのだった。彼女の作品をまともに聞けない人は人間を辞めた方がいいかも。(言い過ぎました)
美しく、懐かしく、微かに切ない
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私が中村由利子さんの音楽に出会ったのはごく最近のことです。
ある日、偶々このアルバムに収録されている「DEAR GREEN FIELD」が流れているのを聴きました。
すると今まで心の中にあった様々な感情や意識がすっと白んで
美しく、懐かしく、微かに切ない、そんな風景が心に広がりました。
そしてその中には、幼い頃、誰も知らない美しい場所を見つけた時のような
そんなときめきがありました。
あぁ、私はこの場所を探していた、ずっと思い出そうとしていた。
次第にそんな感情が込み上げてきて、嬉しくて、切なくて、涙が出てきました。
もう20年以上前のCDですが、古めかしさはどこにもありません。
音楽とは本当に素晴らしいものだなと、改めて気付かされました。
素晴らしい音楽
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映画『1999年の夏休み』を観て感動し、全編に流れるこの音楽を耳にしたくて購入した。
映画ファンならずとも、虜になるだろう独特の、ともすれば幻想的過ぎる世界観が、このアルバムにはある。
決して主張しすぎてるわけではない、むしろものの本質を壊さないように、そっと寄り添う感じの音楽であるのに、いつまでも耳に残って離れない。
そういう曲たち。
ソロピアノも素晴らしいが、溝口肇らのオーケストラが参加しているのも聴きどころ。
溝口肇ファンにも、オススメしたい一枚だ。
ビジュアルを想起させる音楽
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20年前、バブルの最中、本作を初めて聴いた時の
湧き上がる感動を忘れることができない。
クラシックでもフュージョンでもポピュラーでもなく
まさに怪しくない「ニューエイジ」ミュージックだった。
当時の3000円は決して安い金額ではなかったものの、
即レコード店(当時)で購入した覚えがある。
本作と「時の花束」に収録されたピアノ曲は、
今でもテレビや街のあちこちで
BGMとして流されているのを耳にする。
これだけの期間古びないアルバムも珍しい。
中村由利子の音楽には、ビジュアルを想起させる力がある。
ピアノの音を聴いているのだけれども、
聴いた者の脳裏には想起された懐かしい風景が広がり、
人はその風景に感動する。
だから彼女の曲は何時までも古びない。
現在、聴きなおしてみると、ソロピアノはソロピアノで
流れるメロディーが美しいが、溝口肇らの
オーケストラを絡めた編曲もすばらしい。
もちろん充実の作品。
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個人的に前半よりも後半の曲群に惹かれるものが多くありました。もちろん懐かしさを感じさせる 3 ディア・グリーン・フィールド や華やかな4 ファンタジア 11 モンスーン などいい曲は一杯入っているのですが、個人的に最も惹かれたのが9 ヴィードロ・トイズ でした。繊細な高音部と大地のぬくもりを感じさせる低音部が重なり合って、哀調で心をぐっとわしづかみにするのです。