テンポが合わずにルードビヒが歌いにくそうな箇所が多々有り聴き辛い…オケもらしくない。
★★☆☆☆
クレンペラーはどんなにテンポを落としても粛々としてオケの緊張感を失う事が無い…はずなんですが…これは明らかに間延びしてます。
かと思うと特にブンダーリヒの楽章でセカセカと急いでる箇所も有る、これではオケは集中力を欠きます。
ルードビヒの大地と言う選択肢ならば、カラヤン盤の方が良いかも知れないと…未聴ながら思うほど出来が悪いです。
大味で暢気に聴こえてしまう
★★☆☆☆
他レビュアーの評価だと、本ディスクの評価は上々というところだが、評者には生ぬるいと思われた。再生機の問題か?
冒頭楽章は最晩年のクレンペラーから予想していたよりは、テンポ、リズムともなかなかなので、「あれっ」と思っていたら、だんだんと緊張感がそがれていく。ヴンダーリヒのテノールはなかなかよいのだが、既に第1楽章の中盤以降から歌と伴奏がばらついていないか?
それは「青春の歌」では明白。ことに、クレンペラーは本来その扱いが巧みなはずの木管との絡みがうまく行っておらず、初めて聴くようなアンバランスだ。
終楽章の「告別」もいけない。クリスタ・ルートヴィッヒのメゾ・ソプラノはしっとりとした美声が聴かせるが、オケがいただけない。中間の嫌になるほど暗いオーケストラだけの部分など、指揮者、オケともやる気があるのかどうかを疑ってしまった。ここなど、やはり世評の高いブルーノ・ワルターとの径庭は相当にあろう。何よりも大味なところがいけない。しかも、この世で最も悲痛な調べがのっぺりと描かれているように思える。
それでも☆2つとしたのは、クレンペラー独特の楽器の重ね方に個性を感じたからであり、本来は☆1つというところ。
これまた好みの問題なのだろうか? 今回クレンペラーの『大地の歌』を初めて聴いたのだが、こういう感想しか持たないのは、修行が足りないということなのだろうか。
噂以上でした
★★★★★
今回、大地の歌を始めて買いました。ニューフィルハーモニアも始めてです。
冒頭から勢いがあります。伝説のデニスブレイン?のホルンが圧巻。歌唱力もオケとマッチしていてすばらしい。買ってよかったと言える一品でした。
私は3楽章の中国風な曲が気に入っています。オーボエの表現力も秀逸。
マーラーは日本にない広大な土地柄を想像させ、クレンペラーはそれを見事に表現していると思いました。
磐石の大地!
★★★★★
フェリアーのお化けの出そうな怖〜いのでなく、もっと爽やかに、新しい録音で《大地の歌》が聴きたい。
そう願いつつ、あらかじめ、ショルティ、ブーレーズ、ラトル、といろいろ試聴を繰り返してきたわけだけど・・・。U評論家のお墨付きであり、愛聴の1952年のワルター盤を耳にした後では、具合わるいことにどれもみなウソっぽくズレて聴こえてきてしまうのだった。したがって選ぶのにたいへん苦労した。
結局まず聴くべきは、定盤でもあり、ワルターと同じくマーラーの直弟子とも言われるクレンペラーの演奏がベスト、と判断。同じ東芝EMIでも『ART』ではなく、『決定盤1300/24bit最新リマスタリング』のほうを入手。
さすがにクレンペラー盤は違う。第一、録音がいい。新マスターに起こりがちの音質的トラブルも全然見当たらず、機嫌良く好調にスタート。
なかでもMsのルートヴィッヒは、僕にとってバーンスタイン盤の《復活》ですでにお馴染み。独特の癖を持つフェリアーとは違い、この《大地の歌》においてでさえ相変わらずの美声に伴う格調高い上品な歌声を響かせ、魅了せずにはおかない。
楽団と声とのバランスも無理なく整ってるし、クレンペラーのように決して喚くこともなければ埋もれることもなく岩のように磐石で揺るがない表現にこそ、《大地の歌》の真の魅力を引き出せるのではないか、と僕は考える。
優秀な当CDのおかげでワルターとの演奏の絶妙な違いをとてもおもしろく興味深く味わわせてくれたし、マーラーを聴く機会もこれからますます増えていきそうな気がしてワクワクする。
名盤中の名盤
★★★★★
マーラーの交響曲「大地の歌」語るとき、絶対に外せない歴史的名盤です。
この録音の後、ジュリーニ・テンシュテット・シノーポリ・インバル・ブーレーズ盤など、
いろんな演奏を聴いてきましたが、これはオケの力量と独唱者のベストマッチです。
特に、フリッツ・ヴァンダーリッヒが秀逸です。