愉快に、さりげなく、大切なものは何なのか感じさせてくれます
★★★★★
よくあるメルヘンっぽい童話絵本じゃないんです。絵は白黒の力強い版画のような感じ(でもビーディくんはかわいいですよ)だし、お話はあり得ない話ではありますが、「夢」として扱うパターンではないのでキリっとした印象です。
結果、ユーモラスなかわいらしさもとともに、大切なものは何なのかをしっかりと感じさせてくれるのです。
ぜんまいクマのビーディくんは、セイヤーくんが自分の「持ち主」であり、セイヤーくんなしでは生きていけない?−ことを判っています。セイヤーくんが寝るときは自分も寝なければいけないっていう具合に、ちゃんと自分なりに判っていたんです。でも、セイヤーくんがいつ帰るとも言わずに出かけてしまったので、淋しくなっちゃったんですね、きっと。自立しようと思い立ったりして・・・
ビーディくん、世界一幸せなぜんまいクマになってよかったね。