第2部
ペイオフレシオやリスクリウォードレシオなど
改めて見直す機会となった。勝率だけを上げても
ダメなんだ。
さまざまなシステムトレードを10検証している。
オイル以外でも参考になる手法である。
クラックスプレッドに関してはなかなか分かりやすい。
非常に参考になったのが
最大逆行幅分布図例(P187)
思○オフの本はここからのパクリと見られる。
(ほぼ同時期に買ってガックリ)
アレよりもコチラの方が絶対オススメ。
竹本淳一
本書は書名に「実践」とある通り、より実践的な内容となっている。個人的には前半のファンダメンタルズの解説(これも面白いが)よりも、後半の「個人投資家のための石油トレードの実践」の方が好きだし、大半の読者もこの内容には満足できるだろう。通して読んでみると、前著に比べて非常に洗練された内容となっている。
前著には「東工取(TOCOM)って何ですか?」などという幼稚な初心者向け解説があったが、こうしたものがすべて省かれ、実践家向けに必要な内容のみを集中的に解説している。この結果、本書は非常に洗練された1冊となった。もし、読者が初心者なら前著を合わせて読むことをお勧めするが、最新のデータでより実践的な内容を望むなら本書を選択するべきだろう。
著者は長年、石油のディーリング業務に従事してきた方だそうで、業界のさまざまな事情に精通しているようで、ファンダメンタルズの分析も一味違う。各国の埋蔵量やOPEC、非OPECの状況などの解説は興味深い。
また、「あとがき」には著者のメールアドレスが掲載されており、「疑問や質問は遠慮なく、問い合わせて欲しい」とあり、読者にはかなり親切だ。さらに本書の読者のみを対象とした特別セミナーの企画もあると書かれており、どのようなものなのか非常に楽しみだ。
本書は前著2冊とはかなり違う特色があります。まず、前著に最初にあった初心者向けの「基礎知識編」がありません。この部分は前著の内容で十分ですし、率直に言って、中級者以上の人には特に読む必要のない内容であったため、省かれていて返ってすっきりした感じがします。
2点目の特色はファンダメンタルズの分析が深い、という点です。インターネットや各種書籍やレポートでは、石油の情報が大量に提供されるようになっていますが、どれもそれほど深い内容のものはありません。たまに内容が深くても、あまりにマニアックすぎたり、トレードに関係ない内容だったりすることが多く、石油市場のトレードを実践する人向きではありません。しかし、本書のファンダメンタル分析は一味違います。本書で解説されている「オイルピーク」の話など他のどこでも聞いたことがありません。
3点目はトレード手法の多様性です。前著で紹介された手法の有効性を検証するとともに新たな手法を紹介しています。また、圧巻は後半の「ディーリングルームへようこそ」「個人投資家が知らない石油トレードの盲点」の章です。この2章こそが本書最大の魅力であり、今までトレーダーやディーラー以外の人には知りえなかった内容です。ここを読むだけでも本書を購入する価値はあると断言できます。
ガソリン、灯油のトレードをする方なら絶対に読んでおきたい1冊です。