散文詩ですので、文体に慣れるまで若干の時間がかかりますが、読み進めるうちに、「預言者」が伝えようとする内容がじんわりと伝わってきます。
言葉というのは、こんなに美しいものなのかと思えます。
心に残った言葉をあげますと・・・
・愛は愛自身のほか何も与えることなく、愛自らしか受けることがない
・労働を通して生きることを愛する、それは生命の最も深い神秘に触れること
・射手は無窮の道程にある的を見ながら、力強くあなたを引きしぼるのです。かれの矢が速く遠くに飛んでいくように
・時間を生かすための友をこそ常に求めなさい。なぜなら、友とは君の需めを満たすもの。君の空虚を満たすためのものではない。
・神は言葉をお聞きになりません。もしその言葉を、神ご自身があなたの唇を通して語りたもうたのでなければ。
・私が追い求めたいたのは、大空を闊歩する、あなたがたの、より大きな「自己」だけだったのだ、と。