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女性上位時代

価格: ¥2,310
カテゴリ: CD
ブランド: コロムビアミュージックエンタテインメント
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今聴くと ★★★★★
正直やりすぎだなあというほど意匠に満ち満ちた作品だ。ピチカートが野宮間真貴という小西にとって、最も自分に合うボーカリストを見つけ制作意欲が溢れ出ていた本当につんのめるほどのアイデアをCDというフォーマットに落とし込んだのが「女性上位時代」だ。こんな遊び心が許されるのかというほど、本当に意欲的なやりたい放題のアルバムであり、フリッパーズやオリジナルラヴが、渋谷系という枠に括られるのを嫌ったのに対して、ピチカートは自ら渋谷系宣言をした作品とも言えるだろう。世にいう渋谷系の雰囲気、つまりどこかバブリーであり虚無的である当時の東京を最も端的に表したのもこのアルバムだろう。小西氏はもともと、映画的な曲を書く人であったが、ここではアルバム全体が映画の持つ示唆的な雰囲気を音で表現することに成功している。小西氏の映画とは、つまり当時の東京の持つムードであり、過ぎていく瞬間は音楽で鳴らされているときは、気づかないのだが、終わってみると妙に寂しげなムードが漂うそんな雰囲気だと思う。
平成3年店頭での衝撃 ★★★★★
ピチカート・ファイブとの出会いは強烈だった。
日付も覚えている。平成3年9月1日レコード店で何気なく試聴した。聞いたことがないバンドだ。

インタビュー音源(なんでこんなの入ってるんだ?)が終わると突然、アンニュイな女性ボーカルが始まる。
無伴奏からジャズともシャンソンとも言えるバックへ。
「そ・れ・は、私がかわいいから」この傲慢さ、気に入った。
「おはよう」なんだ、この曲調と歌詞のミスマッチ感。後半は狂気だな、こりゃ。
即購入して聞いた。不思議な雰囲気が全編に貫かれていた。

後に、ソニー時代も含め全アルバムを聞いた。
が、このアルバムに漂うサウダージは別格だ。次作「スイート・ピチカート・ファイブ」だけが、辛うじてそれを継承している。

当時、世間的にはまだ無名だったピチカート。アンダーグラウンドな自分だけのお気に入りバンドでいて欲しいと願った。
「スイートソウル・レビュー」で全国的に有名になってしまうのは、その2年後だ。自分には、もはや別のバンドに思えた。
Best of 1991 ★★★★★
やはり「ヘッド博士の世界塔」との比較論になりがちである。しかしこのアルバムがそれと大きく違うのは、現実から完全に目をそらしているところだ。言うなれば、優れたオタクっぽさ、優れた時代錯誤性。ロックの復権叫ばれる90年代頭だからこそ、欧州のポップスと妥協しない職人芸は光る。

どちらも無数のサンプリング音源から成立しているが、「ヘッド〜」に比べればこちらはかなり整然としている。音という音が絶妙に絡み合い、別な世界が出来上がっている。決して傷付かない、オシャレな虚構の世界。それは決して同時代的だとは言えないが、非常に魅力的である。しかし我々はその全貌を把握することが不可能で、表層を旅することしかできない。これはどこか雑然とした「ヘッド〜」にはなかった感覚である。そしてこの点において、本作の方がより優れたアルバムだと言うことができると思う。

一歩間違えばすべてが無意味になってしまいそうな、そんな絶妙なバランスのもとにある。オシャレとはそんなものだろうか。とりあえず全体像を把握しようとして聴くのではなく、流れてくる音を受けとめるべきアルバムである。
最高傑作! ★★★★★
ピチカート・ファイヴが解散する前は、もう大好きで、毎日毎日聴いて、

それこそ3度の食事と同じくらい、
ピチカートファイヴの音楽を聴くことは私の中で日常になっていました。

そのなかでも特にこの作品が一番好きで、
8年もの間、クルマのCDケースから出していないCDはこれだけです。

こんなにキュートでポップでオシャレなCDは他にないと思います。
快進撃の第1歩。 ★★★★★
ソニーでの不遇な扱いを経て、日本コロムビアに移籍する際の
小西康陽の条件は「多作」。ここから怒濤の快進撃が始まる。
とはいえ、この時点で誰がオリコントップ10入りとか
海外ツアーなどを想定できただろう。

ツアーコーラスだった野宮真貴をメインボーカルに据えて
1枚のTVドラマサントラ、3枚のEP、そしてこのアルバム

をもって「女性上位時代 5×5 countdown to ecstacy」
シリーズと題されており、つまりは、ポール・ウェラーなどの
UK勢のヴァージョン量産スタイルを強烈に意識していた。
折しもクラブミュージックとリミックスのブーム。
驚いたことに、当時の日本ではそんなことを知っていたのは
ごく一部の人たちだった。それを、洋楽の模倣ではなく

洋楽すら軽く超えたアイデアで音楽を作っていた当時の
ピチカート、その瞬間風速の凄さがこのCDにはつまっている。

たぶん、このCDの「ある種の凄さ」を超えた日本の音楽は、
まだない。