南極ってこんなところなんだ!
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究極の世界、過酷な世界、白い世界、幻想なるオーロラの世界、そして未来に輝く世界。
極寒の大陸、環境汚染ゼロの大陸、研究宝庫の大陸、そして平和共存の大陸。
この本は、そんな南極での活動内容を幅広い観点で伝えてくれる優れものだ。
様々なアプローチで地球の起源解明から現在の取り巻く環境、そして未来に向けた科学分野を最先端に取り組んでいるところを分かりやすく解説してくれている。
女性新聞記者として初めて、劇的に1年4ヶ月に及ぶ第45次南極観測の越冬隊に同行した体験談を交えて、昭和基地、ドームふじ基地での隊員たちの様子や生活が伝わってくる。
また、汚れのない自然の素晴らしさ、国境を越えた外国との交流、それに、作業をしているとペンギンが不思議そうに近寄って来るという光景が、この大陸がなにものにも侵されていない白さであるを物語っており感動した。
南極の本は今まで何冊か読んだが、これほど内容が濃厚に詰まっているのものはなかった。