Nick of Time
価格: ¥1,636
Nick of Time is the watershed moment in Bonnie Raitt's recording career, the sound of a survivor finding new focus and purpose in her art after nearly 20 years of generally superb, commercially underachieving recordings. An exquisite interpretive singer and formidable guitarist who'd long ago honed her bluesy chops, Raitt raised the stakes by mixing the usual gourmet spread of smart cover choices with her own candid songs--and she knocked one over the fence with the opening track, the album's title song and a moving confession of a boomer's anxieties about age, death, and the impermanence of love. "Nick of Time" catapulted a feisty rock tomboy into a new station that made her as admired by female fans as the stage door johnnies who'd long loved her rock technique, and she covered the bet with other outside songs from John Hiatt ("Thing Called Love"), Bonnie Hayes ("Love Letter," "Have a Heart"), and Jerry L. Williams ("Real Man") that resonated with her persona as a tough, smart, but ultimately tender woman. --Sam Sutherland
全て吹き飛ばしても余りある本作の出来
★★★★☆
長年所属してきたレーベル(ワーナー)を離れ(と言うか解雇に近い?)、キャピタルに移っての第一作目にして大当たりした作品('89年作)。
ボニー・レイエットの立ち位置そのものはそれ程大きく変わった訳でもなく、R&Bテイストがあるロック、といった感触ではあるのですが、ここに来てドン・ウォズのプロデュースによる滑らかさやモダンさが上手く組み合わされた事が、本作をこれ程までにヒットさせた要因の一つなのかなぁと思います。
どちらかと言えば、実直に自らの音楽性にこだわるように思えるB.レイエットに対し、少しだけスムーズさを取り入れた事で、本人ですら思いもよらなかった変化が訪れたのかも知れません。
ワーナーとの決別、自身の不調(ドラッグやアルコール)と言ったものを全て吹き飛ばしても余りある本作の出来は、グラミー・アワード三部門(アルバム・オブ・ジ・イヤー/ベスト・フィーメル・ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス/ベスト・フィーメル・ロック・ヴォーカル・パフォーマンス)に輝いた事でも証明されたと思います。
金の切れ目が縁の切れ目で移籍。時の間(ニック・オブ・タイム)?
★★★★★
レコード会社をキャピトルに移っての第一作で、グラミー賞を獲得しアーティストとして大きく飛躍することになったアルバムです。
プロデュースにワズ(ノット・ワズ)という妙なファンキーさを持つバンドのドン・ワズを起用しています。ここ数作、ちょっと自分を見失っていたボニーを本来の姿に軌道修正したということが、彼の果たした最大の功績だと思います。昔からのファンからすれば、とりたてて変わったこともなく昔馴染みのボニーがそこにいるという感じのアルバムです。
ですから、何でこれがグラミーを受賞してしまったのかピンときませんでした。悪くはないですが、特別騒ぐ程の出来でもないと思います。
約20年の地道な活動が結実した好盤
★★★★★
アルバムタイトルの言葉そのもののニュアンスには、”(そろそろ)頃合い”と”(もう)ギリギリで”という二つがある。
タイトル曲1は恋愛を歌っているが、実は、ワーナーレーベルで9枚のアルバムを出すも成功に至らなかったボニーの、この頃の心情を的確に表現している。
このアルバムは、彼女のルーツであるR&Bを中心に、ブルース・R&R・ポップスのエッセンスが見事にバランス良くブレンドされているが、
最大の貢献者は、プロデューサーのドン・ウォズだ。
ディズニー作品の主題歌集「STAY AWAKE」でボニーが歌った「ダンボ」の「BABY MINE」、
このプロデュースをしたドンは、彼女の声質は選曲・アレンジ次第で、幅広いファン層に受け入れられるはずと感じたのだと思う。
個人的には1・8・10は名曲と呼びたいし、更に8からラスト11まで全くタイプの異なる曲で一気に最後まで聞かせてしまうボニーの力量は見事の一語。
アレンジはアダルト・コンテンポラリー的アプローチが基本だが、5では交流のあったウォーレン・ジーボン風のアクセントを、
多くの曲でゴスペルタッチのソフトなバックコーラスで”隠しR&B味”を吹き込むなど、ボニーの幅広い音楽活動・交流の成果をたっぷり盛り込み飽きさせない。
見事なスライドGやハープの聞かせどころもツボを得ており、良質なアメリカン・ミュージック満載の好盤だ。
ブルーズロック、SSw
★★★★★
御紹介いたしますのは、1949年カリフォルニア生まれ、白人ブルーズギタリストの通算10枚目。デビューは1971年、ボトルネックでスライド奏法を聞かせるシブさで評論家筋からの評価は高かったのですが、一般的なコマーシャルサクセスには届きませんでした。ブルーズというものはそれほどメガヒットしないものなのですが。クラブサーキット周りを中心に活動しながらアルバムをリリース。音楽的な質は高いのですが一般受けはなかなかしない典型的な人物。無理にたとえると、JJケイル、ローリーブロック、ウオーレンジボン、スティーブフォーバート的なポジションと言えます。一時はバックバンドに日本人ベーシストが参加しておりました『GREEN LIGHT』ですね。このアルバムはDON WASがプロデューサーに迎えられております。このかたは『音楽に精通されております』。そして重要なことはプロデューサーに一番大切な資質=コマーシャルサクセスを獲得してサウンドをアップデートした形で提示できる才能を持つ人物でもあります。この人選が見事にはまり。このアルバムはビッグヒットになりました。ブルーズのどろくささは奥にもどりかわりに『クリーンなサウンド=AOR=アダルトコンテンポラリー』的仕上げになっております。間口を広げるための常套手段かと思われます。外部ライターの楽曲導入もこのアルバムのカギなのですがボニーのオリジナルは2曲しかありません。だれでも『売れる曲を書くのが得意なわけではありません』。たとえば『ボニーへイズ』『マイケルラフ』『デビッドラズ㡊??ー』などのAORファンであるならばきっと御存じのはずな名ソングライターたちが楽曲を提供しておりま
す。ボニーの楽曲もいいことは否定できません。このアルバムはトレンドセッター=ドンワズという=ベストセラーを売り込むことができる仕掛人なしには成立しておらず。かつ90年代のAORのありかたのお手本になった、方向付けをした重要なアルバムとして位置付けられると思われます。
女の力強さが感じられるアルバム!
★★★★☆
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