美しい「未完成」に感激!名演です。「運命」は本気のウィーンフィルの響きですね。
★★★★★
「運命」は、第一楽章はフルトベングラーらしく緊張感が有るんですが、次第にゆったりと牧歌的とも言える第二楽章につないでゆく所が非常に印象的…むしろ緊張を解き放ち、ウィーンフィルの響きの美しさを最大限引き出す事に成功してます。第一楽章は、まんまバーンスタイン、第二楽章は、まんま晩年のベーム…それにしてもウィーンフィルから、ここまで重厚な響きを引き出すとは…神業です。
「未完成」は52年ベルリン盤が決定的な名演だとは思いますが…こちらも得難い魅力の有ります。ベルリン盤は力強い響きに圧倒されますが、ウィーンフィルの美しさ、バランスの良さ、完璧な構成は聴き易く…また味わい深い…最後を無理に盛り上げないのでシューベルトの諦観を感じます。
不思議だ、それにしても・・・
★★★★★
当たり前だが、音は決して良くはない。だが、そんなことは意識上に立ち上ることがありえないと思はせるような何かが、この演奏にはある。「第5」は5月27日盤とはまったく違うといっていいほど落ち着いた演奏。「未完成」もそうだが、指揮者とオーケストラの信頼関係が伝わってくるようなこの響きはいったい何なのだろうか。
晩年のフルトヴェングラー
★★★★☆
「運命」は晩年であることの長所と短所が出た演奏だが、第二楽章は素晴らしい。十代の頃から心酔していたというベートーヴェンの世界を、最晩年の巨匠がまるで自らピアノを弾いてるかのように、真に共感しつつ演奏している。こういう演奏は現代ではなかなか聴けない。フィナーレは重厚すぎて不満が残る人もいるだろう。録音は明瞭。「未完成」はフルトヴェングラーらしさが良い方向に出た演奏。第一楽章の冒頭3分ほどが録音が悪いが、演奏がノッてくると気にならなくなる。
ベートーヴェン交響曲第5番「運命」とシューベルト交響曲第8番「未完成」
★★★★★
フルトヴェングラー指揮のベートーヴェン:交響曲第5番「運命」&シューベルト:交響曲第8番「未完成」です。
最晩年の1954年の録音ながら精気の衰えはいささかも見せず、格調とスケールが見事に両立しています。
1950年録音の『未完成』もまた、フルトヴェングラーならではの息の長い旋律の歌が非常に印象的な大演奏です。
すばらしい録音です。