トリップホップからブリティッシュポップ、ダウンビートからラテンメタルまで、『CSI:マイアミ・サウンドトラック』はテレビシリーズと同じく、流行の先端をいく、刺激的なものになっている。CBSのこの番組が2003年度のBMIテレビ・ミュージック・アワードを受賞したのも当然といえる。オープニングテーマ『Won't Get Fooled Again』(邦題:『無法の世界』)を歌う名声不朽のロックバンド、ザ・フーのほか、オアシスやマッシヴ・アタックなどの著名アーティストの曲も収められている。エレクトロニカのもっとも革新的なグループのひとつであるラムはマンチェスター出身のデュオで、ダウンテンポのヴォーカルを中心としたドラムンベースだ。(『ガブリエル』は2001年にリリースされた『ホワット・サウンド』に収録されている曲のラジオエディットだ)。スウェーデンのバンド、バクスターも2002年リリースの『アバウト・ディス・アルバム』からの一曲、『ゴナ・メイク・イット・ゼア』で見られるように、ポップスの構造とドラムンベースを融合させている。またもやマンチェスター出身、エピックポップトリオ、ダヴズの2002年にリリースされた『ラスト・ブロードキャスト』からは『サテライツ』が収録されている。マルティナ・トップレイ・バードは長年トリッキーのディーヴァをつとめ、『ニード・ワン』は彼女のソロデビューアルバム『クイクザティック』からの一曲。FC・カフナはロンドンのクラブシーンでビッグビートの地位を高め、2002年リリースの『マシーン・セズ・イエス』とその中のチルアウトの一曲『ヘイリング』をヒットさせた。イギリスでは高く評価されているが、他のダンス界ではほとんど知られていないベントは、『インヴィジブル・ペデストリアン』が収録されている2000年リリースのデビューアルバム『プログラムド・トゥー・ラヴ』で、ミディアム・テンポでチルアウトの雰囲気を作り出す。2000年にリリースされたレモンジェリーの『レモンジェリーKY』に収録されている『ア・トゥーン・フォー・ジャック』では、新世代アシッドのダウンテンポを聴くことができる。ニティン・ソーニーの『セイ・ハロー』が収められている2003年リリースのアルバム『ヒューマン』では、アルバムをとおしてエレクトロニカがインドの文化と融合されている。実は、この『CSI:マイアミ・ザ・サウンドトラック』の中にアメリカのアーティストは2組しかいないのだ。1組目はニュージャージーを拠点に活動するラテンメタルの6人組 イル・ニーニョで、『アイ・アム・ロコ』は彼らの2001年リリースのデビューアルバム『レヴォルーション・レボルシオン』を華々しく飾る。二組目はシティズン・コープ。彼らのヒプノティックなストリートミュージックは2002年にリリースされたバンド名がタイトルになっているアルバムに収録されている『レット・ザ・ドラマー・キック・イット』で聴くことができる。『CSI:マイアミ』の登場人物は既成概念にとらわれないことを誇りにしている。『CSI:マイアミ・ザ・サウンドトラック』は既成概念にとらわれない音楽だ。
第1シーズン。16話の「復元 不可解な音(Evidence of Things Unseen)」のラスト、 ホレイショがピープショーを一人訪れるシーンで流れていた曲がすごくカッコ良くて印象的でした。 その曲、IanBrownの "Forever And A Day" が収録されているのが個人的には最高に嬉しい! TheWhoのテーマソングもべガス同様ドラマにぴったりハマってるし、