WWFにおいても、このフットプリント分析を活用して年次報告書が書かれているが、その分析過程において、詳細な計算式、展開式が明示されていない。つまり、フットプリントの試算において、どのような要因を計算式に含むのが最も良いのかが、完全に明らかになっていない。例えば、我々は、生態系メカニズムさえ、科学的に詳細に解明できていないのであるから、フットプリントによる試算結果は非常にマクロ的な推計値であるに過ぎない。
しかし、人間社会がどのくらい環境に負荷をかけているかを計算するには興味深い分析手法だと思うが、厳密な科学の世界では各方面の専門家から反論される。つまり、まだまだクリアされるべき問題点があることを読者には念頭に置いてもらいたい。