他人事でない 自分の仕事ってナンだろう
★★★★★
この本には ものづくりや場づくりに関わり、
本当に素敵に生き生きと自分の仕事をする人や集団が登場します。
著者があこがれの人たちを訪ね、その足跡をたどりながら 自分自身と対話していくと
不思議と 読んでいる私たちにも 広がり感が満ちてくる。
「かっこいい素敵な仕事を楽しんでいる人」と自分を比べるための本じゃない。
「いい仕事」と「だめな仕事」をわけるのが目的じゃない。
「自分の仕事」というと 「自分」だけのことに目を向けがちだけど
人や社会がちゃんと混ざって、「自分」から「私たち」へとつなげていき、
新しい視点で景色をみていくことが「つくる」ってことなんだな〜と。
楽しい仕事があるんじゃなくて 楽しい働きかたがある、
そしてそれは自分でみつけて選べる。
自分の働き方をつくるのに秘訣や近道はないだろうけど
いろんな働き方に出会えると なんだかわからないが勇気が湧いてくる。
そんなことをそっと伝えてクレル本です。
「生きるための仕事」ではなく
★★★★☆
僕たちは仕事をしないと食べてゆけない。そして仕事を通して自己を確立してゆく。生きる場所を見つける。
だから仕事をするということは、生きることそのものだ。
この本は、それを理解して実践する人たちの姿に学びながら、
自分の現在(いま)を省みる絶好の機会を与えてくれる。
会社勤めの人にも、自営の人にも、そして経営者にもぜひ薦めたい一冊だ。
星を四つにしたのは、あとのひとつは読み手に委ねたいから。
この本がきっかけとなり何か行動を起こせたなら、
星は五つになるでしょう。
仕事の迷路に迷ったら、
★★★★☆
様々なクリエーター(創る人)達の生きざま、働き方、仕事へのスタンスのインタビューを中心に構成されている。その道のプロであり、それなりの成功者達であるから、そんなの理想主義的な仕事観だよ、と冷めた読み方も出来るけれども、そんじゃあ、まるで勿体無い。
自分を大事にすること、自分らしさを模索しつづけること、「やめずにつづけていれば、その時にはまだわからなくても、五年とか10年とか経った時に形になるのです」
どうか、仕事に行き詰まっている時に、迷路に迷い込んだ時にこそ、お勧めの一冊です。
こんな働き方もある
★★★☆☆
ものづくりに関わる人たちの
働き方をインタビューと
エッセーを交えて
記しています。
ロハスな感じというんでしょうか。
職人的な生き方に
考えさせられる部分も多々ありますが、
普通のサラリーマンは
さて、どう働いていったらいいのか
これは読者が
自分で考えていくしかないようです。
「働く」ことと「生きる」ことに橋を架けてくれる本です
★★★★★
本書は、「働き方研究家」の著者が、「いい仕事」はどこから生まれるのかをテーマに「いい仕事」の現場を訪ねた記録です。単行本で数回読み、今回文庫本になって読み直してびっくりしました。
単行本から文庫本になるときには、時代と合わなくなった表現を修正したりその後の経過を若干加筆するなどを行うことは、よくあることだと思います。でも、この文庫本版には、単行本版の読者からの本書の根本に関わると私には思われる批判的な感想メールを載せ、それに対して極めて誠実に応えてくれています。この加筆箇所だけでも、一読の価値有り、と感じました。
著者の誠実な人柄が伝わります。「いい仕事」とはこのようなこと、と教えていただいた気分です。感謝です。