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フードファディズム―メディアに惑わされない食生活 (シリーズCura)

価格: ¥1,260
カテゴリ: 単行本
ブランド: 中央法規出版
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テレビや健康雑誌に惑わされずに、簡素な普通の食事を大切にしよう ★★★★★
「食べものや栄養が健康や病気へ与える影響を過大に信奉したり評価することp.20」であるフードファディズムは、「些末な食情報に影響され、食生活を総合的・全体的に把握できない人々を生む。P.22」「食品成分の機能性情報への強い関心は食生活を全体的にとらえることを忘れさせp.63」るので注意が必要。また、「健康食品」利用には有害物質を含むものがある、A医薬品成分を含むものがある、B一般的食品成分でも病態によっては有害作用をもたらす、C抽出・濃縮等による特定成分の大量摂取が問題を生むことがある。D食生活の改善を錯覚させる、E「治療効果」の過信で医療をないがしろにする、F非食品の食品化P.69」といった健康問題がある。テレビで放映されている人気の高い健康情報娯楽番組を調べたところ、「事実誤認、針小棒大論、矛盾、科学的知見の拡大解釈・歪曲等が多々あることも実際に確認した。P.91」マスコミはフードファディズムを煽っている。「食のビジネスから発せられる「行間を読ませようとする」情報に注意が必要な時代である。宣伝広告に関してはそこに書かれている字面以上の解釈をしてはならない。読むべきは栄養表示である。P.138」消費者に意図的に誤解を与えて消費者に物を買わせようという宣伝は、社会貢献をとなえる企業も行っている。「必要な栄養素を過不足なく摂取できる食事は決して豪華な食卓ではなく、簡素とも言えるものであるp.179」私たちが見失いがちな、当たり前だが大切なことを思い出させてくれる。おススメ。
1つ気になる点が・・・ ★★★☆☆
メディアの煽る食情報と事実の乖離など、標題のフード・ファディズムに関しては非常に分かりやすく書かれていると感じました。ただ、そういう一番重要な部分がしっかりしている分、内容の結構な割合を占めている「男女共同参画」の論が無理矢理絡められているのが気になります。男女共同参画で言う所の「食への意識」と、フード・ファディズムに躍らされないための「食への意識」は全く異なるものであり(むしろ、前者の食への意識が強い人が狙い撃たれるのがフード・ファディズムの問題でしょう)、同じ本の中で同じもののように触れるのは混乱のもとではないでしょうか。

私も「男性だって料理できて当然」という考えで、男女共同参画論への理解がないわけではないです(全面的賛同ではないです)が、男女共同参画を説くならそういう本でやっていただきたい、というのが率直な読後の感想です。
正しい食品知識に基づくまっとうな食生活を ★★★★★
 群馬大学・高橋久仁子教授の著.本職の栄養学・食品学の専門家として,ちまたにはびこる安易な食品神話(いわゆるフードファディズム)をつぶさに検討・批判し,正しい食品知識に基づくまっとうな食生活を提案し続ける.そのエッセンスがあとがきにうまくまとめられており,それを読んで感銘を受けた;「食に関して諸説が飛びかう中、多様な食べものを食べものとして、当たり前に食べることを大事にしたい。そして、そのことを家庭の食卓を介して次世代に伝えたい。〜(途中略)〜あれこれの食品を適度な量で食べることを善しとし、時に不まじめな日があっても、おおかたの日々をまじめに食べる。これを「食の基本知識」として共有できないものだろうか。」(高橋久仁子(著).フードファディズム―メディアに惑わされない食生活.中央法規出版,2007.の193ページより引用).ぜひ,多くの人に読まれてほしい本.
食情報リテラシーを高める ★★★★★
 特定の食品について、よいまたは悪いという情報を強調して発信したり、それを過信してアンバランスな食生活をおくることが、フードファディズムである。著者が、国内に紹介した言葉・概念で、認知度が高まってきた。周辺の問題に、死者まで出た健康食品や行間を読ませるイメージ広告がある。最新の事例を取上げ、これらをわかりやすく解説している。
 以前から改善に取り組んできた著者だが、戦う相手はメディアであり、食品の大メーカーだ。成果を挙げるのはなかなか大変である。発信者が変わらなければ、受け手の市民が変わってほしい。食情報リテラシーを高めたいのである。
 この本を読めばそれができる。既存のブルーバックス*とともに、食に関心のある多くの人に読んでほしい本である。
 料理とは食を理解することで、「男性も料理ができて当り前」という最終章の主張は、ちと耳に痛い。
*講談社ブルーバックス
「『食べもの神話』の落とし穴」、「『食べもの情報』ウソ・ホント」
“熱い”本です! ★★★★★
誠実且つ柔らかい語り口で、読みやすい本であるにもかかわらず、実は、大きなものに
対して単身戦いを挑んでいる本です。

「食の不安」は、本書のように科学と健全な常識を背景とした知識啓蒙によって解決し
ていくしかないのだと思います。

しかし、これまで、食品化学・農学の科学者からのアプローチは、エセ科学を批判する
ことが何ら科学者の学術的評価を高めるものでないことから、これまでほとんど放棄さ
れてきました。ご自分の研究には熱心でも、おかしな理屈で社会が混乱していることを
正そうという姿勢で、学術的な常識や科学的判断を公に発信しようとされる学者はほと
んど見当たりませんでした。科学者の立場から、食の不安や健康効果に関する扇動を、
冷静な目で分析し、公に向けて情報発信して下さっている方は、今も極めて少数です。

そんな中での著者の孤軍奮闘ともいえる言論活動に大きな期待と尊敬を持って、本書を
読みました。

最終頁、巻末の言葉は、極めて重いものでした。
著者の活動を契機に、食品にかかわる学界が社会との関わりに積極的になっていって頂
ければ、社会不安を取り除く意味で大きな貢献となるはずです。食品化学・栄養学が真
に社会に貢献する学問へと進むステップとなるよう、著者の活動をこれからも敬意をも
って見つめ続けたいと思います。

近刊では「メディアバイアス」(松永和紀著)と共にお薦めします。