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ビートルズとボブ・ディラン (光文社新書)

価格: ¥798
カテゴリ: 新書
ブランド: 光文社
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つまらない ★☆☆☆☆
入門書の序論レベル。
新しい発見も、新しい切り口も無い。
既存の資料を切り貼りして著者のコメントで繋いだような感じ。
うーん、マンネリ ★★☆☆☆
中山さんの文体は平易で内容も共感しやすく読みやすいのがウリだ。だが、このところ書籍全体のマンネリ化が感じられなんとなくつまらない。読みたいとも思わなくなってしまった。マイルス・デイビスに関してはよく資料を集めたりして研究しているようではあるが、ずいぶんと偏りのある評価になってしまっていることも否めない事実だ。ましてロックに関してはなおさらだ。ロックミュージックは自由かつオリジナリティの豊富なジャンルであるからこそ好みの音や曲やアーティストが存在するわけだ。それを押し付けるような評論は評論ではなく悪徳商法に近い。表現の自由は認めるがもっと公共性のある論評を期待したい。そもそもいまさらビートルズとボブ・ディランを題材にしてどうしたいのであろうか。より多くの人が知っているミュージシャンだから?ウザい感じすらする。
正直、物足りない ★★☆☆☆
ヒートルズもボヴ・ディランも人種的なマイノリティーという出時がある。ビートルズはケルト系、ディランはユダヤ系。この事は彼らの作品にもかなりの影響を与えたはずだ。
本書ではあまり触れていないが、ディランが本名から芸名に変えた理由の一つには、ツィママンという典型的なユダヤ系の名前ではミュージシャンとして売れないのではということもあった。当時、同時期の映画俳優、ミュージャンなどではユダヤ系であることを隠すため、あえてアングロ・サクソン系の名前を名乗った人は大勢いる。
ディランもビートルズも知らない人が読み始める、いわば入門書としては、いいかもしれないが、キッスのジーン・シモンズなどが「俺はユダヤ人だから商売は上手い」なんて発言がユー・チューブ、ウィキペディアでも見ることが出来る昨今、そこから踏み込んでほしかった。
ビートルズもディランも一通り聞いたけど、そんなにのめりこまなかった私でも、読後、物足りなさが多く残った。
いい題材なのに、結果的には残念な仕上がりとなっているところが本当に惜しい。
ビートルズとディランの交流の事実を探求し、あり得る将来も語った好著 ★★★★★
洋書から証言を多数引用し(訳書があっても著者が訳し直したものもある)、ビートルズとディランのデビュー前から各々が英米両国で成功を収めるまでの歴史を概観し、64年8月28日の初対面から始まる交流、互いの音楽(歌詞を含む)に与えた影響、70年代はバングラデシュ・コンサート、80年代はトラヴェリング・ウィルベリーズに結実するジョージとディランの友情、70年代主夫生活期間中の愛憎半ばするディランへのジョンの関心等の事実を一部推測も交えつつドキュメンタリー・タッチで綴る。筆致は控えめだが、ロックの若く熱かった時代の両巨頭の関係史を記すには丁度良い。同時にジョンとジョージ亡き今、過去への感傷も感じる。09年5月にディランが一般客の一人としてツァー・バスに乗ってジョンが育った家を訪れたという記事にはホロッとした。

ビートルズでディランとの接点が少ないのがポール。著者はディランのポールについてのコメントを引用し、ビートルズとディランの交流史にはまだ続きがあるのではと述べる。私も期待したい。

巻末にリストされた本を全部読破した人を除き、ロック・ファンにとって本書の資料的価値は高いと思う。