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[新訳]孫子―ポスト冷戦時代を勝ち抜く13篇の古典兵法

価格: ¥893
カテゴリ: 新書
ブランド: PHP研究所
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半端な孫子の知識を打ち砕く兵頭流解釈 ★★★★★
 ビジネスマン向けのシナ古典といえば孫子の兵法。孫武、孫びんによって完成されたと思っていたが、孫子を名乗る多数の兵法者がいて、最終的に曹操が注釈を加えた物の亜流が現在流通しているものの原型らしい。
 日本随一の軍学者兵頭二十八氏が代背景に踏み込んだり、曹操の解釈を抜き出して考察してみたり、現代流に例えて教唆してくれたりしている。全く持ってありがたい本が出た物である。

 従来の孫子で満足している場合ではない。今こそ、民衆・軍人を死地に追い込んで敵に向かわせるシナ流の闘い方を学び、それを防ぎ、日本は対応せねばならない。
 おりしも総選挙があり、冷戦後に用済みとなった自民党は米国からも国民からも見放され、大陸追従の政権が誕生した。この民主党政権も早々に倒れるだろう。次は失敗は許されない。今こそ日本を生き残らせるためのセオリーを学んだ国民が、日本を守る政治家になり、その政治家に投票しよう。
とにかく分かりやすい ★★★★★
『孫子』とかいう大昔の中国で書かれた兵法書には、兵法に限らない普遍的に応用が利く、とにかく凄いことが書いてあるらしい、という噂は様々な場所で聞くわけで、そこで岩波の文庫を手にとって、読まずに(読めずに)放棄してしまう人が過去いったいどれほどいただろうか。
本書はそんな悲劇から救い出してくれる本です。

多くの人間にとって原文なんて読めないしどうせ読まないんだから必要ない。訳者は責任を持って原文なしでその内容を伝えるべく翻訳を行うべきなのです。
本書には原文は載っておらず、訳文のみ、さらに訳者が大切ではないと判断した部分はバシバシとカットされています。
注釈は豊富で、それは翻訳に関する言い訳じみた注釈ではなく、イメージとしては孫子をテキストに講義を行っているように注釈してくれます。非常に親しみやすい。

おそらく普通の人が孫子から学びたいことはほとんど本書から学ぶことができると思います。
そして孫子からは様々な場面で実際に役に立つ普遍的な教訓を学ぶことができます。
よって本書は人を選ばず、どんな人にも薦められます。
岩波を買ってしまった方も、まず本書を読んでみて、その後で物足りなければそっちにあたってみるのがよいかと思います。
日本人にとっての「流行本」 ★★★★★
>孫武(生没年不詳)という人物が、『孫子』の作者なのだ、
>と『史記』には紹介されています。が、本書をお読みになれば
>ご納得いただけますように、「孫子」を名乗ったり伝えようとした
>軍事遊説家は、戦国時代の前後、何十人もいたのだと考えた方
>がよいでしょう。そして、それらの「孫子」は、いつしか継ぎ合わされ、
>連接されて1冊の権威にまで大成したのです。その間、多数の無名の
>編集者が介在し、工夫をこらしたにちがいありません。
(はしがき P6〜P7から一部抜粋)

「孫子」は、数十人いた!というのは私にとって非常に説得力の
ある指摘でした。

筆者は「想像を絶した古代から届けられた、無数の軍事/政治思想
の断片的な化石の標本集」を驚くべき手際で「新訳」しています。
非常に平易かつコンパクトにまとめられた、良書です。
多分小学生が読んでもかなりの部分が把握できるのではないでしょうか。
「孫子いわく」に続き「兵頭いわく」という構成の妙にも注目です。
(兵頭氏もまた太古の「編集者」諸氏に連なる資格十二分かと。)

人間というものに対する優れた洞察がここにあります。


そういえば数年前、かの国の主席が某国大統領に「孫子」の英語版・中国語版
を贈呈したとか。顛末は私は存じ上げませんが、この「兵頭版」に匹敵する出来
だったか、どうか。

それにしても日本人は「死地」を見失って久しいですね、、、
「死地」とはそもそも何ぞや?と思った方はぜひ本書を読まれることを
オススメします。



これは大傑作 ★★★★★
そもそも漢文の勉強をするわけではないのだから、原文など不要なのである。あっても正しく意味が取れないから訳してもらうのである。

と言っても、この本は超訳などという、いい加減なものではなく、現代の軍学者が己の知識と熱意をフルに注入して書き上げた珠玉の作品なのだ。この面白さをどう伝えていいか...とにかく手にとって読んでもらうしかない。エンターテイメントとしても超一流の本なのだ。

複数いたらしい「孫子」たちが、数千年後にやっと自分たちの意図が通じたかと、目頭をウルウルさせている様子が目に浮かぶ。

1,000円出して、お釣りがくる。新書なので、片手で読める。一度読み出したら止まらない。これを読まずして何を読む??
兵頭流軍学の滴を舐めよ ★★★★★
「孫子」の訳本は奈良・平安の時代から明治・大正・昭和・平成の御代まで、それこそ数多の解釈が世に問われてきました。そもそも「孫子」とは孫武が軍事を戦略論、戦術論、リーダーシップ論などに分けて総合的に論じたもの。その内容が現代にも通じるのは、人の本質は古代から何も変わらないからです。『古代ローマ人の軍事制度』を著したヴェゲティウスの思想が、マキャヴェリなどの西欧軍事思想家に大きな影響を与えたように、東洋で「孫子」は軍事思想の基礎となってきました。近代日本では西洋化の影響で19世紀の戦略家カール・フォン・クラウゼヴィッツの「戦争論」が「孫子」よりもてはやされた時代がありましたが、敗戦後は再び「孫子」への評価が高まったといっても良いでしょう。多くの企業家が高度成長期の時代に、自らの指針を得るために愛読されたことも記憶に新しいところです。

しかし、ポスト冷戦期を迎えている現在、企業家向けの「孫子」よりも、国益に適う「孫子」の読み方を時代は求めていました。そこに我が国唯一の軍学者兵頭二十八が「孫子」を新たな切り口で我々に問うてくれました。国益とは何かを考えながら是非読んで欲しい作品です。

お薦めします。