知的な意志による完璧な造形
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例えばキーシンのような溢れ出る楽想の天才的自然描写は感動的興奮をもたらす。しかし、身も心も圧倒されるのは、やはりツィメルマンのように統制された意思による完璧な造形美を見せつけられたときだ。そこで見せる凄まじい集中力は、このDVDの映像からも十分に感じとれる。
ツィメルマンは自らが表現する音楽そのものと化しているかのようだ。ありがちな自己陶酔や大仰な身振りなどとは全く異なり、指先から腕から全身までもが音楽的な根拠と要求に基づいて完全に統制されている。聴き手もそれを全身で受け止め解析したとき、静かに知的な感動が湧き上がる。
先の来日公演ではさすがに年輪を感じさせる見事な演奏だったが、ここにある演奏も、若いとはいえ青臭さなど微塵も感じさせない完成度だ。一音一音まで緻密にコントロールされ、残響まで計算し尽された、磨き上げられた大理石像のような完璧な造形美。これがツィメルマンの音楽だ。他のどんな音楽家からも得られない満足感に、心ゆくまで酔いしれよう。
彼の演奏が素晴らしいだけに、、、残念。
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演奏については、その素晴らしさを表現できる言葉が見つからない。。。
完璧主義を貫く彼が、記録媒体として世に出す数少ない作品なので、ぜひ聴いていただきたい。
特に、ショパンのノクターンとスケルツォの演奏は、CDで発売されてないのでレアである。
許せないのは、撮影の演出(カメラアングル)である!
音楽知らないだろ?と言いたくなってくる。
(ツィマーマンが完璧なだけに、その憤りは大きい、、、)
演奏DVDを観たことのある人なら、違和感を感じるはずだ。。。
ただ、幸い救いなのは、後半から演出がよくなっていることである。
(演出家が変わったのか。。。)
この前彼のリサイタルに行ってきた。
ショパンのソナタ2番・3番。
あの感動は言葉で表現することができるのだろうか。。。
早くCDとして発売して欲しいのだが、、、。
(30年で20回以上録音に挑戦しているのに、まだ世に出せないとのことだが、、、)
以上、ピアノ初心者の戯言として。By雪
完璧といえる
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待ちに待ったツィマーマンのショパン演奏DVD。(だいぶ前の録画だが)
やはりツィマーマンは凄い。まさに完璧といえる演奏だ。本気でため息が出てしまうぐらい。DVD最初の方の曲で音と画像のタイミングが微妙にずれていて気持ち悪いところはあるが、演奏はすばらしい!!