インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

血まみれの月 (扶桑社ミステリー)

価格: ¥720
カテゴリ: 文庫
ブランド: 扶桑社
Amazon.co.jpで確認
それでも面白い ★★★★☆
物語に勢いがあり、読み進むうちに登場人物のキャラクターが
鮮明になり面白く読めます。
主人公のロイド・ポプキンズと警察上層部との対立や家庭内の
いさかい、女友達を含む犯人との関係など「紡ぎ出している」
ことが、一層面白くしています。

ただし、表現に頼りすぎて登場人物の関係が薄っぺらく、逆に
難解になってしまった面も見受けられます。
天才対天才 ★★★★★
 初めて読んだエルロイの作品ですが、途中まではほぼ完璧な素晴らしい出来です。別に意外な展開続きというわけではないのですが、連続殺人犯を追うホプキンズと、殺人を犯す<詩人>の行動が交互に描かれていて、<詩人>とホプキンズの事情が段々と読者にわかってくるその展開には息もつけず、夢中になって読んでしまいました。

 しかし、訳者あとがきにもあるように、ホプキンズと<詩人>が互いの存在に気づきいよいよクライマックス……というところで、今までの文体にあった勢いが衰えてきています。ここでもう少し印象深い結末を用意してくれれば、文句なしだったのですが。
 ですが、この作品はホプキンズと<詩人>という、いわば天才対天才の構図が中心にあるので、この二人の描写は見事でした。詩人はなんといっても冒頭のくだりが上手く、後で読み返してみると恋を失い、それを認めることが出来なかった哀しい殺人者の姿が浮かび上がってきます。
 
 しかし、それにも増して印象的だったのは主人公のホプキンズで、彼は<ブレーン>と呼ばれるほど頭が良い刑事ですが、過去に異常な体験をすることによって現実を知り、いわゆる名探偵のように単純な正義ではありません。彼は家庭を持ちながら、たくさんの女性と関係を結び、まだ幼い娘たちに汚い現実を語って聞かせます。自分のように実例の被害を受けるまえにゆっくり教えてやろうと言うのです。自分がそれらに対する闘争家であることを知ったからだと言う、彼が印象的でした。