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地球生命圏―ガイアの科学

価格: ¥2,520
カテゴリ: 単行本
ブランド: 工作舎
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   原題は『GAIA: A new look at life on Earth』。ガイア仮説からガイア理論に発展した思想の原典である。この仮説の出発点は、「大気をはじめとする地球のさまざまな無機特性を観察することから始まっている」

   1970年代、NASAによる火星探査に先立つ地上調査が行われ、著者らが火星と地球ではその大気組成に大きな違いがあることを発見した。そして導き出されたのが、地球の大気組成はきわめて不思議な非平衡状態にあり、地球を総体としてその平衡状態を自動調節する機能(サイバネテックス)を持っている有機体、つまり巨大な一個の生命体とみなす、という大胆な仮説であった。

   原著発刊当時、ガイア仮説はほとんど無視された。リン・マーギュリスとカール・セーガンを除いて。しかし、後にオートポイエーシスや自己組織化の地球生成などとともに認められるようになった。

   太古の苛酷な地球環境(太陽はまだ弱々しく、強烈な放射線にさらされ、遊離酸素がほとんど存在しない状態)から生命の旅が始まったという。ラヴロックは努めて悲観的になり過ぎないよう、科学的洞察力と平常心をもって仮説を説こうとしている。たとえばレイチェル・カールソンの悲観論にやんわりと反意を表すというように。彼の視点は、今日のエコロジストの心情からすればあまりにも楽観的に思えるかもしれない。第7章「ガイアと人間― 汚染問題」の末尾で、「唯一の汚染― それは人間なり」と言っているのは彼の本心でもあり、人間中心主義に対して唯一見せたシニシズムでもあろう。

   また、この訳者による翻訳は全般的にわかりやすく良質である。しかし、“訳者後記にかえて”は翻訳者の立場を越えて自己主張しすぎであり、読むに耐えない。また、そこに書かれている内容は一部明らかにナイーブすぎる。本文中にも訳注と称して妙な疑問や間の手を差し込んでいるのは笑止なだけでなく、著者に対して不誠実であり、同時に編集者の良識を疑うものである。(澤田哲生)

仮説としての視点 ★★★★★
地球系を生命圏として見る視点を仮説として受け止めればよい本である。
しかし、それを科学という必要があるだろうか。
科学信仰の先に、生物主観を接ぎ木したことによって生まれる視点で、
何か見えるものがあれば、それは仮説として受け入れてもよい。

しかし、全体を科学という必要はないかもしれない。

ガイア仮説を提唱した最初の本 ★★★★☆
地球は生物も非生物も含めた総合/共生システムであり、気候(温度や雲の形成など)、化学組成(酸素、メタン、塩化ナトリウムなど)などを自己調節・維持していると考える「ガイア仮説」。この仮説を提唱者のジム・ラヴロックが最初に書いた本。この仮説への同期付けとして様々な科学的事実/疑問(状況証拠)が紹介されている。例えば、地球の大気組成が不思議な非平衡状態を保っているのはなぜか、亜酸化窒素とメタン生成による酸素濃度の調節、微生物と海洋塩分の調節、硫黄やヨードの運搬などなど。生物は(生命のない)環境に適応することで生き延び、環境が生物に対して力を持っているという進化論(自然淘汰)の考え方を拡張/修正し、生物は生命維持のために環境を(共生的に)変えているという仮説は刺激的。
地球は生きている! ★★★★★
地球が好き!

環境問題を真剣に考えている!!

そんな方は、必読の一冊!!!

地球の鼓動が聞こえてきます!!!!

いまや古典化したといえるでせう ★★★★☆
「ガイア仮説」は今やエコロジーという範疇さえ越えて、「環境」と名がつくあらゆる
フィールドを通じて、押しも押されぬ有名仮説になった感すらある。
本書を出版した工作舎は、かの松岡正剛が主宰した出版社で、当時、ニューエイジ風の
生命論がらみの東洋的?有機体的世界観に呼応するような著作を多く扱っていた。
ガイア仮説自体は著者自身もいうようあくまで仮説であって、システムのトータルな機能、
やその実在が照明されたわけではない。何故ならこの仮説は「生物」の定義すら見直しを
迫る根本的な問いを本質とするものだからだ。単にフィードバックが働くという機能面だ
けをもって比喩的な概念として「ガイア」が提出されているわけではなく、文字通り「地
球は生きている」ことを主張しているからだ。
環境がビジネスでも無視できないテーマとなり、田坂広志あたりが遅ればせながら「生命
論的パラダイムの時代」を口にし始めるにつれ、ガイア仮説は地球規模の環境問題を語る
時におさえておかにゃならない物の見方になっている、とそんな雰囲気だけど
どこか余計な精神的なものがくっついてる感じがいやだなあ・・・
ガイア・シンフォニーの元 ★★★★☆
 ジム・ラヴロックは地球を一つの生命体とみなし、ギリシャ神話からとった地母神「ガイア」の名前を与えます。

 ラヴロックは具体的に地球上の生命体と地質があいまって働いて全体を維持している様を描こうとしますが、その際メインの存在は我々人類とわたしたちの見知った生物ではなく微生物が主役の位置にたちます。例えばメタンガス、つまり「おなら」が地球の大気圏を維持する層になるわけですが、それを作り出す微生物の住みかとして私たち動物の腸が挙げられます。

 こうした視点からすれば私たちは微生物の住みかとしての役しか与えられてないことになります。

 人間とその眼の届く範囲の自然、といった通常の人間中心主義エコロジーと大きく違い、公害にせよ人口増大にせよ人間の影響なぞ歯牙にもかけない微生物と地質、海草の世界が描かれます。