タイトルが全てを語る内山氏からの挑戦状
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本書を「財務諸表の見方」、「決算書の見方」といった本の類だと考えたらそれは大きな間違いだ。本書のタイトルは「企業の見方」となっており、内容は文字通り「企業」をどう見るか(評価するか)が書かれている。つまり本書は財務諸表分析のハウツー本でも、決算書の読み方の解説書でもなく、「コンサルタントとして企業をいかに評価するか」が書かれている。
内山氏は前著、「コーポレート・イノベーション」と同様に、そのコンサルタントのキャリアから得られたノウハウの全てを惜しげもなく、整理、説明している。しかし、この本は解説本というよりは内山氏からの挑戦状と考えるのが妥当であろう。本書ではいくつか独自、あるいはあまり一般的には用いられていない指標や用語を定義しているため、初学者はまず一般的なハウツー本で勉強されてからチャレンジされることを勧める。
現役のコンサルタント、コンサルタントを志望する人、「マネージメント」に興味を持つ全ての方々に。