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水妖記―ウンディーネ (岩波文庫 赤 415-1)

価格: ¥504
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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異種族との婚姻 ★★★★☆
日本の雪女との婚姻など、異種族との婚姻の伝説は世界中に数多くありますが
人間が禁を破り、そのことが不幸を招き破局する。そういうパターンで終わる事が多いようです。
この水妖記も、そうした作品です。

フーケーは1811年にこの作品を発表します。
美しい水の妖精と騎士の恋物語
そして騎士が禁を破った事で、最後には悲劇で終わる。

こうした物語は異民族との恋を思い浮かべます。
日本の雪女の伝説も、もともと山に住む民と里に住む民との恋ではないかとの説もあるように
異民族との恋が、結局、相互の価値観などの違いから悲劇に終わる事が古くからあったのではないか
そのように思えます。
日本でも、このようなケースは古くからあったのでしょうが、ドイツのような大陸国家は、民族がモザイクのように乱立していますから
さらに多かった事は想像できます。
それが異なる者同士の恋の悲劇の伝説を作ったのかも知れません

この作品、ウンディーネは、「オンディーヌ」とも訳されますが。
ギリシャ哲学で四大元素の一つ「水」をつかさどる精霊ともされ
おそらくギリシャの半神である、女性のニンフたちが原型となっているのでしょう。
ほとんどの場合は美しい女性の姿で、物語やフィクションで登場します。
そのようなイメージを作られたのは、この水妖記の影響も大きいでしょう。
ドイツの古典文学に触れて楽しんでください
名作です ★★★★★
絶版になっていた本書が再販されている事と、本作を読んでいる人が増え続けている事はとても喜ばしく思います。
無邪気で美しい水妖の娘ウンディーネは騎士の愛を得たが同時に失ったものがある。人の愛は妖精を魅了するが、それは魂をもたらす毒であり心を縛る重い枷ともなる事を知らなかった。変わってしまったウンディーネから少しずつ離れてゆく騎士の心。時と事件が重なり、騎士が誓いを反故として終わりの時が訪れる。
哀しくも美しい結末は読んだ人全ての心に残るものであると思います。
短くて読みやすいので、興味が向いた方はぜひ購入をお勧めします。
古典的恋愛小説というには戦慄的だが。 ★★★★☆
現代、あらゆる意味で恋愛や恋愛小説が消費しつくされているこの時に読むと、若干の物足りなさを感じるかも知れない。

しかし、これがフーケーの代表作であり、また恋愛小説中普及の名作であることも事実。
「若きウェルテルの悩み」
も確かに名作だ。

しかし、ゲーテの作品に見られるような恋についての懊悩や煩悶。そういったものはこの作品には見られない。
むしろカール・マリア・フォン・ウェーバー「魔弾の射手」やシューベルトの「魔王」に似た、人ならざるものの、ある種の戦慄をたたえたこの作品は、「メタ恋愛」な古典的恋愛小説として読んでも面白いのではないだろうか。
幻想的で悲しくも美しい ★★★★☆
最初はおとぎ話のような感じですが、後半はどんどんおもしろくなっていきます。幻想的で悲しい物語ですがとても良かったです。情景描写が細かく、想像するととても美しいです。ちなみにこの物語は、オードリー・ヘプバーンが舞台でウンディーネの役を演じました。
美しくも儚いお話 ★★★★★
 「美しくも儚いお話」多少陳腐な表現であるが本作を形容するのにこれ以上適切な表現はないと思う。
 水の妖精であるウンディーネは人間を愛することで魂を得ることができる。魂を得たウンディーネは美しい。
 しかし彼女は人間の身勝手さゆえに水の国に帰らなければならなくなる。そのとき彼女はただ悲しそうに微笑むだけである・・・。
 彼女にとって人間の世界は生き苦しいのかもしれない。