まさにミラクル!
★★★★★
世の中には理論理屈で割り切れないことってありますが、このアルバムを聴けばまさにその事を感じざるを得ません! 本当にこれが27年前の作品なのか!? あり得ない!! っていう感じなのです。決して古さを感じさせないメロディと強力かつ繊細なアレンジ、来るべき時代を予感していたかのようなスピリチュアルなメッセージ性を持った歌詞・・・ 本当にミラクル! リアルタイムで知らない僕ですが、知り合いの音楽関係者が「ポップスのメロディメーカーを世界で2人挙げるとしたら、それはポールマッカートニーと原田真二だ!」と言ってたことを思い出して今回購入したんですが、想像の1000倍でした。早すぎた天才「原田真二」! とにかくすごいです!!
完全無欠。
★★★★★
このボックスセットに収められている『HUMAN CRISIS』『ENTRANCE』という2枚のアルバムを今から27年前に世に発表した原田真二という人は、いったいどういう頭脳と感性を持った人なのだろうか。当時はまだ日本のロックも70年代風の雑で粗さの目立つバンドがそれなりの評価をされていた時期だったが、そんな中で発表されたこれらの作品は当時、あまりにもアメリカ的に寸分の隙なくキッチリと作りすぎたように聞こえたものだった。しかし27年が経過した今、改めて聴いてみると「現在の日本のロック/ポップスはこの作品で示された音作りの方向に間違いなくなっている」という事に気づく。これには驚愕せざるを得ない。またさらに、この2枚のアルバムで原田が警鐘を鳴らしていた「物質文明の危機」が現に今現われているではないか。音楽家としての進歩性を有し、時代を読み大局的なメッセージを送り続けた原田真二の“記録”がこの2枚の作品なのである。昔“ロック御三家”などと言われ、よく原田と比較されていたハデなアクションのヘタクソバンドがいたが、彼らとは全ての才能において雲泥の差があったわけだ。当時からわかる人はわかっていたけどね。
SEを効果的に用いた音作りはプログレからの影響か。素晴しく美しい旋律のバラッド曲やグラム・ロック、ハードなナンバーでの決めの多いアレンジなど、とにかく全てにおいてカッコ良くバラエティーに富んだアルバムだ。楽曲を羅列させるだけのアルバム作りは一切しておらず、とにかくコンセプチュアル。これが27年前に発表された作品だとはプロのミュージシャンでも思わないだろう。とにかく凄い!。原田真二は凄い!
2枚のアルバムに本質がある!
★★★★☆
ゴールデンベストでは、シングル曲とアルバム曲がごちゃまぜで発売順ではなかったのが残念でした。今回は完全盤ということで、「HUMAN CRISIS」、「ENTRANCE」の2枚のアルバムの実質的な再発ということになるのでうれしい限りです。以前発売されたCDでは「HUMAN CRISIS」の最後の2曲が1曲にまとめられてしまってましたので、今回はアナログレコードの時のように別個の曲として切り離して収録しておいてくれるといいのですが。
「HUMAN CRISIS」、「ENTRANCE」にこそ、アーティスト・原田真二の真の姿があると思うので、特に当時は敬遠してしまった真二ファンの人に、新作を聞く感覚で聞いてほしいです。ゴールデンベストでは残念な音の曲もあったので、今回のリマスターの音質に期待します。