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ヴァレリー詩集 (岩波文庫)

価格: ¥903
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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純粋詩の名訳 ★★★★★
 ヴァレリーの詩はランボーなどの詩に比べて、知性的すぎるという評価もある。たとえば小林秀雄はヴァレリーの散文には幾度も言及するが、その詩業については一顧だに与えていない感じがする。用いられているイメージもどちらかというと伝統的な題材が多い。しかし、純粋な詩を創作する精神的努力に重きを置き、肉体と意識との濃密な関わりをとらえた、詩人ヴァレリーを高く評価する人も多い。加藤周一などはヴァレリーの「若きパルク」を絶賛する。
 原語ではない訳本だが、鈴木信太郎の手になるこの詩集は私の偏愛の書である。特に「若きパルク」の冒頭「泣くは誰、彼処に、一陣の風にはあらで、この黎明ただひとり、究極の金剛石と共に在る時…」のフレーズが私の意識の中で鳴り始めると、私の感性も覚醒しはじめる。「註」も詳細であり、巻末の佐藤正影によるヴァレリー紹介文も簡にして要を得た秀逸なものである。
ヴァレリーの詩集 ★★★☆☆
 本書は、ヴァレリー全集1巻の詩編の内容を抜粋したものである。ヴァレリーのおもな翻訳は同東京大学教授佐藤正彰氏によるものが大きいが、詩人としてのヴァレリーの研究はボードレールをへてマラルメ、ヴァレリーと、象徴派詩人を丹念に研究した鈴木氏の訳が現代でもヴァレリーの詩を理解するうえで重要なものとだと言える。 ヴァレリーは1925年11月19日フランス学士院会員に選ばれたが、その折に鈴木氏はヴァレリーと会い、本書中の「ナルシスの断章」を訳した。   
ヴァレリーの詩集 ★★★☆☆
 この本は、ヴァレリー全集1巻の詩編から内容を抜粋したものである。ヴァレリーの主な訳は同東大教授佐藤正彰氏によるところが大きいが、詩人であるヴァレリーの研究は、ボードレールからマラルメ、ヴァレリーへと象徴派詩人を丹念に研究した鈴木氏の訳が現在でもヴァレリーの詩を理解するうえで重要なものだと言える。 ヴァレリーは1925年11月19日、フランス学士院会員に選ばれたが、この折に鈴木氏はヴァレリーと会いこの本の中にある「ナルシスの断章」の訳した。