漢方の基礎がわかりやすく書かれた入門書。
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「漢方」とはからはじまり、漢方薬の症状別の処方が多くの症例と共に実際の診察・経過を含めわかりやすい文章で書かれていて処方も実証、中間証、虚証に分けてこういう症状にはこの薬というように挙げられているので自分が向いているのはどの薬なのかがつかみやすくなっています。もちろん医師と相談しながら服用するのが望ましいですが自分なりに合っていそうな薬をある程度絞ることができるでしょう。西洋薬は診断に白黒つかないと投薬しにくいものですが漢方薬は西洋医学では診断がつきにくい訴えにも異なった視点からのアプローチのためその力を発揮できそうです。
最後に医療用漢方製剤が148処方一覧として載っていますので自分の症状と合わせて探してみると良いでしょう。
全体に平易な文章で書かれているのでどなたにも向いている漢方入門好適書です。文庫本なので価格も手頃なところも手に取りやすいと思います。