宇仁田ファンなので、全部購入している自分は「らくらく」と「きき」は、宇仁田作品が一作でも好きだと思った人間にはお勧め出来ると思います。今作のポイントは、チョット変わった女が好きだよなオマエってとか言われた経験のある人には、壺にはまって面白いんじゃないかなと思います。まぁなんていうか、見た目がそこそこで、精神的？こころ的？なんか会話していて楽しい娘？が一番好きなタイプとか考えた事のある健全な男子にはお奨め出来る気がします。女の子サイドから見た場合の気持ちは理解出来ませんが、こういう恋愛は良いと思うので、気になる方は「らくらく」と一緒にお奨めします。

雑誌ヤングアニマルに単行本「楽楽」と同じ時期に掲載されていたものを、単行本化したものです。しかし内容は「楽楽」とは違って、ちょっと大人向けな感じがします。描いている時期が同じなのに、「楽楽」と『喜喜』では収録する短編のセレクションが違っているのが面白いです。しかしこれも宇仁田色が出ています。どちらがお好みかは、読んだ人にしかわからないです。巻末に、収録されているマンガの後日談を書き下ろしてあるのがまた楽しい。単行本になった時の楽しさって、こう言うちょっとした所だったりしますよね。

『グラス・スパイダー（１～３）』『たりないひと（前・後編）』『ひみつのこと』『ウサギ』『むく』『プレゼント』に、「グラス・スパイダー」と「たりないひと」の書き下ろしの短編が併録されています。どことなく漂うほんわか感が、この初期には少ないような気がなんとなくします。でもセリフは、決めセリフと言うか、ズバッと『この言葉良い！』と感じるものが、どの短編にも1つはあります。宇仁田さんの描く女の子は、どれも前向きで気が強くって、どっちかと言うと、男たちが頼りなく振り回されてる感じがしますが、そのバランスが読んでいて気持ち良いです。女の子たちの前向きさに元気をもらえるような気がします。