ソウルIIソウルのメンバーたちは、本拠地イギリスで一大旋風を巻き起こし、クラブ新時代の急先鋒となった。今や語り草となっている彼らのパーティーは何でもありで、まさに「愛し合う人々のために笑顔と大音量のベースを」という言葉を地でいくものだった。レゲエのサウンド・システムと70年代のソウル＆ファンクを融合させた彼らの手法は、1980年代後半から1990年代前半にかけてのグルーヴ・リヴァイヴァル到来にひと役買ったのである。

   ソウルIIソウルの中心人物だったジャジー・Bは、当時のパーティーでプレイされたトラックの数々を本作のためにミックス。シャバ・ランクス、ホレス・アンディ、ジュニア・リードといったアーティストたちがジャジー・B のために特別に録音したトラックも含まれている。とどめはキャロン・ウィーラーとBonafide Police Raidというグループによるトラックだ。

   永久保存盤にふさわしく、オリジナル・アートワークが秀逸なブックレットには『Bass Culture: When Reggae Was King』の著者Lloyd Bradleyによるヴォリューム満点の解説と、多数の貴重な写真を掲載。UKクラブ史を知る上で欠かせない1枚である。