熱帯JAZZ楽団の非ポピュラーサイドの極致か?
★★★★★
日本を代表するラテン・ジャズ・ビッグバンドの7作目。タイトルには「VII」とあるが、1作目と6作目はライヴ盤なので、スタジオ録音としてはII〜Vに続く5作目。
今作の楽曲はアフロ・キューバン・ジャズのスタンダード中のスタンダード「チュニジアの夜」や、ビッグバンドのスタンダード「スウィングしなけりゃ意味ないね」、タイトル曲でもあるChick Coreaの「Spain」、Weather Reportの「Birdland」など、インストゥルメンタル好きにはたまらない選曲。もちろん、オリジナル曲のクオリティの高さも見逃せない。
演奏面では、メンバーの個々の演奏力の高さについては言わずもがなとして、サウンド面のまとまりも録音を重ねる度に高くなり、逆にまとまり過ぎてしまったとさえ思えていたが、今作の「チュニジアの夜」「Spain」「スウィングしなけりゃ意味がない」のようなビッグバンドらしい曲ではそのまとまりが存分に活かせれていたと思う。