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ポップ1280 (扶桑社ミステリー)

価格: ¥840
カテゴリ: 文庫
ブランド: 扶桑社
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タイトルで色々想像してしまいましたが、内容はいつもどおりです。 ★★★★☆
タイトル”POP.1280”で、何となくトム・ウルフの60、70年代サブカルチャーのルポを連想してしまいました。トンプスンには珍しくポップな内容なのかな?トンプスンにポップは似合わないな。なんて色々想像してしまいましたが、内容はいつもどおり地方の保安官、シェリフが・・・・というものです。もちろんノワールと言うよりもビザールでシック(sick/病的)です。期待は裏切られません。話はだんだん収拾がつかなくなり、主人公もこんな馬鹿げた話(wild story)誰も信じないだろう? というところまで進んで、最後に・・・(読んでのお楽しみ)トンプスン・ファンだったら、ニヤリとするところですが、初めての読者はきっとビックリしちゃうでしょう。
タイトルの'POP.'は'POPURATION'(人口)のことでした。となると邦題は「人口1280人」ですね。タイトルどおり舞台は人口1280人の町(村?)です。1280人に黒人が含まれるかどうかなんて話題も出てきて、当時の人種差別の状況が垣間見れたりします。
HAPERS COLLINSのABBREBIATION DICTIONARYにはちゃんとPOP.=POPURATIONと載っていました。
タイトルで色々想像してしまいましたが、内容はいつもどおりです。 ★★★★☆
原著のタイトルも”POP.1280”で、トンプスンには珍しくポップな内容なのかな?トンプスンにポップは似合わないな。なんて色々想像してしまいましたが、内容はいつもどおり地方の保安官、シェリフが・・・・というものです。もちろんノワールと言うよりもビザールでシック(sick/病的)です。期待は裏切られません。
タイトルの'POP.'は'POPURATION'(人口)のことでした。となると邦題は「人口1280人」ですね。タイトルどおり舞台は人口1280人の町(村?)です。1280人に黒人が含まれるかどうかなんて話題も出てきて、当時の人種差別の状況が垣間見れたりします。
HAPERS COLLINSのABBREBIATION DICTIONARYにはちゃんとPOP.=POPURATIONと載っていました。

破天荒でナンセンスなストーリーだがおもしろい! ★★★★★
 人口1280人の田舎町の保安官ニック。町のお偉方からは「仕事をしない」と罵られ、女房からは「意気地なし」とコケにされ、自分自身「何をしたらいいのかわからないから何もしない」。しかし…
 ニックの心の奥底に潜む暴力性、冷徹な策士ぶり、不気味な憎悪が次第に明らかになるが、ときすでに遅し。周囲の人間は破滅の奈落へ突き落とされる。
 破天荒でナンセンスなストーリーだが、読ませる。一気に読了した。
 「このミステリーがすごい!」2001年版海外編第1位の作品。
読後感悪かったけど・・・ ★★★★☆
とにかく、嫌な嫌な男。

自分勝手で、なんの倫理観もなく、独善的で・・・

しかしうまく生きていくのよねぇ。

まわりの人を犠牲にして。

世の中なんてこんなもん?と虚無感に浸れます。

しかし・・・読後感悪いです。

でも、妙に心に残りました。
「食らえ!」とばかりに展開するパルプ・ノワールの世界 ★★☆☆☆
’00年「このミステリーがすごい!」海外編第1位に輝いた作品。
アメリカで’64年にペーパーバックで発表されたいわゆるパルプ・フィクションである。

時は1910年代の終わり、人口(ポップ)わずか1280人というアメリカ南部のとある田舎町の保安官、ニック・コーリーは悪党である。しかも自分では意識していないところがコワい。
最初は、自分の人生には心配事が多すぎて病気になりそうだ、などとうそぶいているが、日々の仕事は保安官という現在の公職に甘んじ、いいかげんだ。人妻との不倫をかさねる一方で元婚約者ともズルズル関係を引きずっている。

彼は売春宿にたむろするヒモの男たちを手にかけ、その罪を友人の保安官になすりつける。さらに不倫相手の夫を殺して黒人を犯人に仕立てあげるあたりからニックの狂気に拍車がかかる。ついに口うるさい妻や‘うすバカ’のその弟、厄介になってきた愛人たちをまとめて始末してしまおうと、画策を始める。

とにかく、けばけばしく扇情的な表紙、ザラ紙によるページそのままに、饒舌で下品な文体が暴走するアメリカン・パルプ・ノワールの世界が、「食らえ!」とばかりに展開する。日本で翻訳された本書の表紙はおとなしすぎるくらいだ。

なぜこんな作家が近年再評価され、作品が復刊されつつあるのか不思議だが、日本の戦後カストリ雑誌の作家たちのようにエログロな性描写に走ることなく、道徳や常識という概念をぶっ飛ばすほどの凶悪な犯罪や激しい暴力を正面から描くことにより、「人間とは、人生とは」などという疑問を、痛快に笑い飛ばすエネルギーがトンプスンの魅力なのではないだろうか。