妄信しないようにすべきでしょう
★☆☆☆☆
死や殺されることを「負」とした場合、以下の人たちはどうのような「正」を成した、もしくは得たのでしょうか?
・広島、長崎の原爆により死亡した多くの民間人
・戦後、「戦勝国」として朝鮮人に殺害、強姦された日本人。
・誘拐され監禁され暴行、強姦された後に殺されコンクリートで固められ遺棄された女性
他にも多く具体例が挙げられますが、これでも「負」を経験したのだから「正」がやってくる、トータルでプラスマイナスゼロといえるのでしょうか。前世が……、先祖が……などというのは逃げ口上でしかない。
本書の言葉を用いるのは不本意ですが、人間の行為に限っていうのであれば「正」には「正」、「負」には「負」が返ってくるべきでしょう。もしくは「正」も「負」もなくただ「不条理」な世界があるだけと考えたほうが精神衛生上善いように思います。
私は人様に意見できるような者ではありませんが、こういった内容のものは妄信しないことが肝要だと思います。
史実と違う
★★☆☆☆
美輪さんは黒も白もあやふやになりがちなこのご時世に、正しいことは正しい、間違いは間違いだと発言できる誠に稀有かつ貴重な存在だと思います。 けれども、キリストなど歴史的人物の生涯などの史実を歪め、さも真実と書くのは考えものです。
恐らく、美輪さんに悪意はないと思います。だいぶ御年を召されているお方ですし、知識ないし歴史的見解をご多忙の中、更新出来なかったのでしょう。これはチェックを怠った、出版社側の責任です。 人生論としては、面白いし、そういう発想の方法・考え方もあるな、と参考にするのが良いでしょう。決して鵜呑みにしてはいけません。
個人的には、天界族と魔界族の話が面白く、ためになりました。
軽やかな表現
★★★★☆
形而上学的なテーマにもなりうる『正負の法則』をここまで流麗に軽やかにユーモアを交える作者の文才は素晴らしいですね。やはり、美輪さんは経験則から物を言う・書く・心に届かせる書き手ですね。難しいことを簡単に淡々と説いていく本というものはそう出会えるものではないので、貴重な出会いでした。
美輪さん流「足るを知る」
★★★★★
本文全ての漢字にルビが付いているので少々読みにくいですが、
美輪さん流「足るを知る」の文章にグイグイ引き込まれていきます。
人は「正」と「負」のバランスで成り立っていて、
特に人間関係は「腹六分」の付き合い方が良いと何度も強く主張されています。
そして親しき仲にも礼儀ありということは、こういうことだったのかと本書から再認識しました。
「魔界人」、「ドブネズミっぽい」など、毒舌の中にも笑いがあり、美輪語がたくさんに出て来ます。
また、レビューには書けないような男女間のさまざまな恥部の「正負」をズバリと書いています。
最後に、外国の一流国と較べると今の日本は三流国で「負」の状態にあり、
一流国の「正」になるにはあと100年かかるので日本人は大丈夫だ、と逆説として述べられています。
我々日本人にとってたいへんきびしい言葉ながら、美輪さんの日本に対する深い愛情も感じました。
人生、楽ありゃ、苦もあるさ。
★★★★☆
赤と金を基調としたアール・デコ様式の装丁が美しい。古き良き日本の挿絵が入っていて、総ルビである。
この本は、「人生、楽あれば苦あり、苦あれば楽あり」という二元論的な現世観を下敷きに、正(+)と負(−)といった切り口から、世界中のありとあらゆる事象風潮を切り取っている。
一言でいえば栄枯盛衰。因果応報です。
内容的には、ちと一面的ではありますが、「中道」を見出だす目を養えます。
この世をうまく生きてゆく為の人生のカンニング・ペーパーとして、ぜひ御一読を。
迅速な対応ありがとうございます
★★★★★
迅速な対応ありがとうございます