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芥川竜之介俳句集 (岩波文庫)

価格: ¥735
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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芥川の目 ★★★★☆
芥川が日常をどのような視点で捉えていたかを
知る事ができるように思います。
蛙、蝶、蝙蝠、目刺し、菊、畳、雪、鯨・・・
まさに花鳥風月の世界です。
芥川の小説は病的なものも含んでおりますが
俳句集は比較的雅やかな世界が展開されているように
思います。「河童」、「歯車」など後期の作品のイメージ
が強い方がみれば、その意外な色彩に驚くのではないかと思います。
それにしても、俳句から覗う芥川の視点はなんと美しいこと。
現代人の周囲には人工物しかない。
そりゃ文学も育たないだろうなと思う。
嘆かわしい事だ。
「余技は発句の外には何もない」 ★★★☆☆
岩波書店によると、彼の作品・ノート・手帖・未定稿原稿・日記・短冊などか集めて総計1159句になるらしい。本文庫にはそれらがすべて収録されているとのこと。
句集として最初から纏まった形で出版されたものではなく、芥川の俳句を全部集めている形式だからなのか、例えば
102句 二階より簪落として冴え返る
103句 二階から簪落として冴え返る
とか
519句 風落ちて枯藪隆冬日影
520句 風落ちる枯藪隆冬日影
のように、言葉の上ではほんのわずかだけ違ってる句が並べておかれてたりするもの、芥川のこだわりを感じて非常に興味深い。

巻末に句ごとの出典一覧と初句索引がある。