応仁の乱
★★★★★
この痛快な「応仁の乱」を読むだけのために、この本を買っても損はしません。講演記録ですので、鋭いユーモアのある話術が偲ばれ、こういう講演ならお金を払って聞きたくなると思いました。例えば「どこそこの寺にはたいへん宝物があるらしいから、それを賭けてやるというものでありまして、これはよほど進歩した博奕のやり方であります」「大学の学問を秘密にして伝授でやり、ゆえなく他人には教えないということにすると智識階級の維持ができます」。下巻でも、「日本文化の独立」など数編で、中国文化とは違う日本文化の独自性が何度も追求されています。
「大阪の町人と学問」は関西地元の歴史で、簡潔なよい概説だと思いました。