ラスタ
★★★☆☆
哲学を、扱うにしては、めずらしい「美文」。著者の彼への思い入れが、感じられる。おもしろいのは、東大VS京大(著者)の、構図を、如実に、示している点。小難しい難語を羅列して、自分でも、解ってない東大VS自由で独創的思索を平易な言葉で展開する京大。「言語と、思惟への美」を、感じる好著。もちろん、メルロ=ポンティの原文に、愚直に、そして、真摯に、立ち向かった「情熱」も、伝わってくる。私は、<コレージュド.フランス=正統=権威>という、日本の学界に、批判的だ。だいいち、フランス人は、ナルシすティクなエゴイストが、多すぎる。