日本のプロジェクトマネジメントはPMBOKだけでは無理がある
★★★★☆
上流工程を曖昧にしたままスタートする日本独特のプロジェクトマネジメントのやり方を前提にすれば、PMBOKベースの方法だけでは破綻するケースがある。本書はリスクを事前に極少化させるために、すべてのステークホルダーによるフレームワークが必要であると説く。この考え方はITに留まらず、開発プロジェクト全般にも適用できる考え方である。その具体的方法として、日本のものづくりの手法から学べると主張する。「見える化」、5S、KY活動などである。考え直せばITプロジェクトは、まさに個別製品の製造工程ともいえよう。その意味でも画期的な考え方であり、今後の実践を通した効果の報告が待たれる。
考え方はとてもよい
★★★☆☆
プロジェクトはリスクを中心として管理すべき、という考え方には大いに首肯。
PMBOKの他の知識エリアと並列ではなく包括的に統合する、という考え方には大賛成。
後半、EVMSやトヨタ生産方式のフレームワークに縛られすぎた感があったのが不満。
リスクベースの新たなフレームワークの提示を期待させただけに残念。
プロジェクトはリスクベースで進めるべき
★★★★★
プロジェクトマネジメントをいくつか行ってきた私が感じたのは、プロジェクトはリスクベースで考えるべきだという結論に至りました。
そう考えていたときに見かけた本がこの本です。まさに考えていることと本の内容は一致しました。現場で見た意見と一致する内容です。みなさんにも役に立つと思います。
今までにないリスクマネジメントの本!
★★★★★
今までにないリスクマネジメントの本です!
筆者たちの当分野での多くの経験の上で論じられていている上、文章もとても読み易く分かり易い。
それでいて、論旨がしっかりしていて、構成においても受注側・発注側を分けて両面からリスクをカバーしている点がすばらしい。
Risk-Based Project Managementという、当たり前のようだけど、実は奥の深い、そして世界初(?)の概念を打ち出している。それは、プロジェクトマネジメントのデ・ファクト・スタンダードとも言われているPMBOKの知識エリアに一考を投げかけるもので、読んでいてワクワクしてくる。今までになかったリスクマネジメントの本で、プロマネや経営者に関わらず一読に値する。