悔しいけど唸るしかない
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鉄道写真の第一人者として有名な、広田尚敬氏の、蒸気機関車写真集。いろいろな書籍で見たことがある写真もあるが、あらためて「凄い」としか言いようがない。
また、先にレビューされた方が書かれているとおり、時代そのものも切取っている。
鉄道とか蒸気機関車あるいは写真には全く興味がない、という方でなければ、一度ごらんになられても損ではない。
タイトルに悔しいけど、と書いたのは、この広田氏を超えたとかあるいは氏が思いつかなかったような視点の鉄道写真にはまず出会えていないから。
時代の記憶、息づかい。
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蒸機それ自体の写真がすばらしいのは、前の方がお書きのとおり。
加えてすばらしいのは人物が絡んだ写真や、時に鉄道車輌が写っていない写真ではないかと思う。
切り取られたそれら一瞬一瞬がぼんやりと見ていては記録できない時代そのものを伝えている。
その一瞬をとらえる超越的なまでの感性は、普通の鉄道写真の枠から飛躍した写真芸術への昇華を作品にもたらしている。
絶句!
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いや絶句。蒸機の静から動まですべての最高の情景がこの一冊に詰まっています。
印刷の黒の締まりもすばらしく、絶対必携!特装本の出版を希望!!!!!!!!!