5th
★★★★★
ギターはディステューション部が極端に減り、全編クリアで生っぽい音が
主体になっている。曲も常識的な範囲に短くまとまっている。
まるで映画のサントラのようで、暗黒ドローンサウンドこそEARTHという
信望者には肩透かしな内容。同業者には手法としてアピールするかもしれない。
ただもともとEARTHがドローンサウンドばかりでなかったのも事実であり、
それを懐が深いと言うか散漫と言うかはひとによるだろう。
今作では殺伐とした穏やかさともいうべき特有の乾いたリアリズムは洗練され、
センチメンタルにならないノスタルジーのようなものに凄みを感じさせる。
3rd、4thや最近のLive音のように聴きやすいEARTHも好きなひとは可。
ただやはりこの音で、その感動的な核がどこまで正確に伝わるかは難しい。