話だけ見れば携帯小説ですが
★★★★★
結末までに描かれた人間模様、想い、意志がとてもすばらしかったです。
あっというまに読んでしまいました。
すべての選択が正しいとは言えないだろうけど、結果は良いものではなかったかもしれないけど、後味は悪くない。不思議な小説です。
イラストも前作と引き続きとっても素敵。でも紗雪も本作だと黒髪なんですね。
是非友達にもオススメしたいと思います。
次作ももう買ってあるので期待です。
星のように届かなくて…
★★★★★
前作、蒼空時雨から惹かれ本作を購入しました。
本作も恋愛ものですが、前回が「じれったさ」なら今回は「切なさ」で胸を締付けられる感じだと思います。
一途な想いは星のように純粋に輝いてるのに、それでも星のように届かなくて…そんな作品でした。
結末で抱く感情は切なさでもめでたさでもなく本当に表現できない曖昧な感情なので是非手に取ってみていただきたいです!
私ごとながら現時点で一番好きな作家さんが綾崎さんであることを本作を通して確信しました。次回作の永遠虹路も揚々とした気持ちで楽しみにして待っております。
涙
★★★★★
彼女の友を想う心と
彼のすべてを受け止める優しさに
溢れた涙が止まりませんでした。
痛くてひたむきな恋愛小説
★★★★★
最初は何の変哲もない青春小説。小学生の甘酸っぱくて、大げさで、でも生々しい恋愛が描かれます。愛する人が離れて、このままずっと手紙で遠距離の恋愛をしていって、そして最後には再会をするんだろうなー、と生易しい予想をしていたら、見事に裏切られました。
登場人物達が成長するにつれ表に出てくる複雑な関係、それを乗り越える純粋な想い、何年にも渡ってつき続けてきた嘘、そして衝撃の事実。舞い起きた奇跡が逆に他の人々に重大な選択を強いていくのがとても痛くて切なくて。
絶望の中、主人公が選んだ選択は最良のものとはいえないかもしれません。でも、本当にずっと想い続けてきたからこそとれた選択だったと思います。
2010年に読んだ、はじめての「すごい本」でした。
移り行く時間の中で変化しないことは狂気とも呼べる
★★★★☆
小学生の頃に出会い付き合い始めた舞原星乃叶と逢坂柚希、そして彼の幼なじみである美蔵紗雪。しかしある日、星乃叶は家庭の事情で引越しをすることになる。星乃叶は柚希に浮気しないことを誓わせ、手紙で連絡を取り合う約束をして旅立っていくのだが…。
一方から見た遠距離恋愛の物語が、他方から見れば悲劇のような物語に変わっていく。全体としてはクリスタルガラスのように透明感がある物語なのだけれど、そこに織り込まれた硬く揺るがない想いは狂気と呼べるだろう。しかし、読み終わって嫌な感じはしない。
多分ジャンルでいうと、純愛というヤツなんだろうな。