さらさらと読めて面白かった
★★★★★
作中に出てくる架空の作家が誰なのか想像して笑えてしまった。
内容的にはいつもの石田節。
じめりとすることなく、日常を描いていきます。
肩の凝らない作品で、おすすめです。
石田衣良が読みやすい!!
★★★★☆
わりと面白く読めました。
私小説ぶぶん入ってるのかな、という気もわりとあります。石田衣良の実家庭もお子さんがチッチと呼んでたような……。
頭のいい子なのか生意気なのかカケルの台詞が小学生に見えなかったりもしましたが、ひとり息子が軽やかなキャラに仕上がってましたね。
その分、お父さんの青田耕平がふらふらとしょぼく見えがちに。
妻であり母である久栄の「不思議な」エピソードは、小説全体から浮いていたように思いました。必要があったのかなと。回想シーンにもう少しページをさいていたら違う印象になったと思います。
図書館で借りて読んだので、装丁の面白さを味わえてないのでちょっと残念。
本屋さんで確かめてきます。
読後感の心地よさ
★★★★☆
利発で大人びたこどもに励まされながら、不安定な職種に揺れ動く心とプライドをもって小説家としての仕事をする父親、謎の妻の死、小説家である主人公をとりまく女性たち(ここは、もうちょっと親展させてほしかったです)小説家の世界もかいまみれて興味深かったですし、彼をとりまく悪意のない善良な人々もみな魅力的でよかったです。不思議に思ったのが、自分のこども(小学生高学年)と仲の良い女の子のあるシーンを見て、主人公である小説家が、微笑ましく感じている描写でした。
気になったのが、小説の冒頭で、「この小説にモデルはなく、たとえあったとしても偶然です」のような文章が書いてあったのですが、世の中、せせっこましくなって、ネットでも人のアラ探しばかりしているような印象を受けるサイトもありますが、本当の楽しさは、実践して初めてわかるものなのです。つまり小説にケチをつけるのなら、自分で書いてみるとその苦楽がよくわかります。きっと石田衣良さんは、そういうめんどくさい詮索をさけるためにこの一文を書いたのだと思います。
ところで、間違っていたらすみませんなのですが、石田さんって、80年代に若いコのサブカルチャー雑誌だった「宝島」でイラストを描いていた方じゃないですか?この「宝島」からは後年、世の中に名前がでる人が多かったです。
わたしは石田さんの小説を読むのは初めてなのですが、深夜TVで放送されていたドラマ「アキハバラ@DEEP」は、オタクたちが集まって事件を解決していくという面白くもせつなさもあって、関心を持たれた方は、レンタルでご覧になることをお勧めします。「チッチと子」とは全然違うテイストですが、良かったです。※映画にもなりましたが、「ドラマ」の方が何倍も面白かったです。メジャーになる前の生田斗真や、小阪由佳がイメージと違った、最強の女のコとサブキャラで登場しているのも魅力的でした。
ジンワリと効くやさしい気持ち
★★★★★
自然に引き込まれるように読み進んだ。
読み進みながら映画のように情景が想像でき
途中いくつか胸にこみ上げる箇所があり
素直に感情移入できました。
夫婦愛、親子愛が自然にかつ深い愛情が表現されているように感じます。
再読したい良い本です。
石田衣良さんには珍しい、家族の物語!ホロリときます。
★★★★★
石田衣良さんには珍しい、家族の物語!ホロリときます。
何とか、年2冊の本を書いて、食べていける、作家の父親と
小学生の息子の父子家庭の物語。でも、ノスタルジックにも
暗くもならない、のが都会的な石田衣良さんの作品の
魅力。なんかカッコエーだよなー。
40歳でこんなお父さんになりたいなっと思います。
息子小1、娘小6の父親としては。
直木賞の裏側が少し覗けて面白いです。