還暦を過ぎても魅力ある美声で新境地を開拓するチャレンジ精神
★★★★☆
前作は男歌のバラードのカヴァーでしたが、第2作は女歌と趣向を変えての企画です。
こちらの方が自然に聴けるのはキーのせいかもしれません。よく響く美声の持ち主ですから、ファンの多くはそのイメージを大切にします。たとえそれが女歌のバラードであったとしても、彼の特徴ともいえる輝きある声を聴きたいと熱望したのかもしれませんが、今回も基本的にそれを封印しての収録でした。あえて息漏れの歌い方で表現するのは、歌詞に込められた心情の吐露を意識したのでしょうか。
Misiaの「Everything」をこれだけ巧く歌える男声歌手は少ないでしょう。ソット・ヴォーチェ(sotto voce 「静かに押さえた声」)で歌っているのに、よく響く頭声はビロードのような光沢が感じられます。あえて張り上げる歌唱を封印したのも一興だと思います。硬さや強さは比較的誰でも表現できますが、柔らかさやしなやかさを声にのせて表現することの難しさは、歌をかじった事のある人は経験済みのことですから。
「恋人よ」は絶品です。地声とファルセットの混ざった声による切なさの表現は、他の追従を許しません。見事です。
それは「ひだまりの詩」の冒頭部分でも感じることで、母音で始まる♪逢えなくなって♪の息の流れを巧みに使用しての表現力は、感心せずにはいられない領域です。レガート唱法の美しさとグリスタンドの巧みさを如実に感じる楽曲で「巧い」と叫ばずにはいられません。
全曲とも女歌でしたが違和感はありませんし、布施明の歌の巧みさをはっきりと感じ取れるアルバムだと思っています。美声の魅力は勿論、歌唱力、表現力、様々な発声法など彼の多才な面をよりはっきりと感じ取れる企画でした。
大人の香り
★★★★☆
大人の香りを五感で感じてください。とても素敵な1枚です。
シリーズも2枚目になると・・・
★★★★★
もともと技巧派実力派シンガーという扱われ方をしているが、年齢的な衰えや無理なフィーメイルソングとのギャップを”技術”でリカバリーしている印象が強く、甚だ技が鼻に付く仕上がりとなっている。 技術は必要条件かもしれないけど十分条件ではない。
選曲から見るとどうやら今までのファンにこの歌手の臍は向いていない。 若年層まで取り込もうとしたマーケティングを考えているのだろう。 売り上げを伸ばすこと自体は悪いことではないけれど、並んだタイトルを眺めていると… ”アサマシイ”という言葉が自然と浮かんだ。
退屈
★☆☆☆☆
アレンジ、演奏、歌い方全てがソフトでメロウでずーっと。
歌う視線は半眼で 足元か中空にある感じ。
音が閉じていて何も伝わらない。時々歌詞も聞き取れない。
って それは私の耳が悪いのか・・・
カバー曲を聞くのは 聞き流していた曲を好きな声で聴いて
良さを発見したり 懐かしい曲の新しい解釈で驚いたりしたいから
なんだけど これを聴いても私には何も無かった。
どれもこれも必要以上に年寄りっぽく聴こえる。
LoveLoveLove 「〜しちゃう」とか言われてもなぁ・・・
rururuって言うオヂさん 私はいや!
美声の布施さんに期待して 残念でした。
買ってよかったです
★★★★☆
久々に布施さんのを買いました。
CD何枚もあると、曲が重なるってのがありますが、このCDはそうではなく、新鮮に感じて楽しませてもらっています。
このジャケットも、気に入ってます。