本書は、Webユーザビリティの第一人者であるヤコブ・ニールセンが、ユーザビリティ エンジニアリングについてまとめた解説書である。内容が時代に対して早すぎたのか、原書『Usability Engineering』の翻訳本は、一度絶版になっていたが、今回再版されることとなった。本書のおもな内容は、「概論」、「ユーザビリティとは?」、「ユーザーインタフェースの世代」、「ユーザビリティエンジニアリングのライフサイクル」、「ユーザビリティヒューリステック評価」、「ユーザビリティテスト」、「テスト以外のユーザビリティ評価手法」、「インターフェース標準」、「国際的なユーザーインタフェース」などとなっている。
ユーザビリティの具体的な評価手法や問題点だけでなく、本格的なユーザビリティテストを行えない場合の評価手法にまで言及している。巻末の付録には、ユーザビリティエンジニアリングの重要点を理解するための練習課題が収録されており、研修の教材へ応用できる。また、ユーザビリティに興味がある幅広い読者層におすすめできる。(大塚佳樹)
教科書として比較的読みやすく、実例も豊富にまとまっていますが、それでも本書の言い方をすれば「教科書としての実用性」を守るために少々読みにくい(ユーザビリティに欠ける)ものになっていることは否めません。それでも、本格的にユーザビリティについて学びたい方は読んでおく事をお奨めします。
この本の80%程度を理解できた時、あなたのユーザビリティ観は、「なんとなく使いやすい」などという曖昧なものではなく、しっかりと体系づけられた見方へと変わっている事でしょう。
ユーザビリティの定義として
・学習しやすさ
・効率性
・記憶しやすさ
・エラー発生率
・主観的満足度
とありますが、どうも私には
「学習しやすさ」と「効率性」と「記憶しやすさ」の違いが明確でありませんでした。
例えば「望んだ反応が得られる」という項目はどこに入るのでしょう。
定義は状況を網羅できているのでしょうか...
定義自体に疑問が残るので、
続きを読んで部分部分では納得したとしても
しっくりこないままでした。
そもそもこの本書自体が
あまりユーザビリティを意識した構成になっていないとも思います。
訳本だからでしょうか...
この本では具体的にどういったテストがあるのかや、テストの時の注意点など良いシステムを開発する上で欠かせないポイントが書かれています。
おそらくデザイナの方はもちろん、プロジェクトの計画を立てる立場の方が読まれても良いと思います。きっと今までなかった次元から、どうすれば独りよがりなシステムにならないかという視点を与えてくれることでしょう。
また、一つ一つの論理の積み重ねには、きちんと論文などから背景や裏づけを取ってありますので、筆者の誠意が感じられると思います。
最後に技術系の本には定常的な問題である翻訳についてですが、わかりやすい日本語で翻訳されており、良くまとまっていると思います。
新世紀を迎えてからというもの、世間がやっとユーザビリティの重要性を認識し始めた。5年以上も前から研究している専門家たちは、胸をなでおろしていることだろう。
最近は、猫も杓子も、馬鹿な上司でも、使う単語。
しかし、果たして、
「日本語で誰にでもわかるように説明すると?」
という質問をされたときに、咄嗟に、正確に解答できる人間は、そのうちの何%だろう。
解答例(10点満点採点)
ユーザインターフェースのことだよ。
→0点
とりあえずかっこよければいいんだよ!
→1点
ユーザにとってやさしいことだよ。
→5点
ユーザビリティという単語を一言で説明することは、どうやら相当難しいみたい。。。それなら、お得意の小話をひとつ。
Aさん「たとえば、あなたが使いやすい・使っていて楽しい・もっと使いたいと思うものって何?」
Bさん「自分の愛用茶碗!」
Aさん「君の愛用茶碗って、僕も好きかな?」
Bさん「さあ? 私は好きだけど、あなたが好きかは知らないよ。」
Aさん「けど、君が好きなんだから僕も好きかもしれないよね?」
Bさん「まあ、なんたって私の愛用茶碗だからね!」
実は、、、自分の好きなものを、他人と共有する、その手助けをしてくれるものなんですよ。なんと素敵なんでしょう!
素敵なだけじゃないですよ、便利で、人間にとってやさしいんですよ。(ちょっと意味不明、失礼)
あれっ、猫も杓子も・・・を増長してるのは私?