著者の丸橋さんは、歯周病を“口腔”という視点だけでなく、食生活やさらには家庭の絆などの視点から捉えていきます。精白米を玄米に、肉食中心の献立を緑黄色野菜・大豆・海藻を中心の献立に。などの食生活に変えることによって、どれだけ歯周病の症状が良くなったかが数々の症例で語られていきます。そして、読んでいくうちに納得するのです。
あー俺は今まで、何と「木を見て森を見ず」であったのか、と。
現代のような加工食品に溢れた状況で無軌道な食生活を送ると、体は病み、その一症状として歯も病んでいくということです。
歯周病は、あたかもある特定の菌だけによって引き起こされ、その菌を退治できる薬を飲めば解決するのだ、という医者の方もいますが、それはあくまでも対処療法にすぎないということがよく分かりました。
歯周病だけでなく、身体の健康全般についても非常に示唆に富んでいる本でした。ぜひオススメしたいと思います。