架空のラジオ番組という（古くさい）設定で、趣向を凝らしたいろんなジャンルの曲をとつとつと歌うこのアルバムは、昔、下宿の押し入れの中で夜中にひとりでデモテープを作っていたことを思い出させました。もちろん、素人の私のより、こちらのほうが1000倍素晴らしいですけどね。

前作に引き続き二人のケイイチによる航海。コンセプトアルバムで一気に聴かせる。マルチチャンネルで無いのが残念ながら、こうしてまた傑作と呼べる作品をリリースしてくれた事は素直に嬉しい。けして上手いとは言えないヴォーカルなのに味があって、メロディに乗って心地よい。聴く度に癖になるスルメ盤。音質も分厚くて細部の細やかさを上手く表現している。 出来るだけSACDでその神髄を味わって欲しい。何故ブルースペックCDなどで限定盤を出したのか理解に苦しむ。
SACD-Hybrid盤はCD再生可。音匠コーティング仕様で音質も向上。お薦めです。