私は前作は未読だが、この実践編だけでも十分だろうと思う。何故不満を言うのかを分類し、言っても解決はおろか悪化するという説を幾つもの事例を踏まえながら解説している。著者の体験はどれも心に染み入るが、特に自分の世界観と不満対象者への思い込みによる正統的な怒りが相手の実情を目の当たりにする事で現実は人それぞれ違う事を認識する、映画館でのエピソードに胸が熱くなった。
「人間関係に終わりはない。生きる事は人と関わる事だ」というインド哲学者の言葉が印象的だった。
行動が習慣化するのに２１日間かかるという心理学者の説に従い、付録の紫色のブレスレットを使用しての２１日間不平不満を言わないプログラムの他自分と向き合うエクササイズが記載されている。また我慢するのではなく相手に自分のニーズを伝える方法も指南してくれている。

　一冊目の「もう、不満は言わない」を読んでとても心に響いたので、この実践編も
読んでみたくなりました。

　読んでみて何度も飛び込んできたメッセージは、自分のまわりの人間関係にはすべて
自分が関わっており（当たり前のことですが、はっとさせられました）、相手を変える
かわりに自分の中の相手の見方を変えれば、自ずと両者の関係は変わる、変えられる、
というものでした。世界を変えるというのは、自分を変えてゆくことだったのですね。

　著者の牧師さんが体験したひとつひとつのエピソードが温かくて素敵です。この牧師
さんのように不満を言う代わりに相手のよい面を見出し愛してくれる人がそばにいたら、
幸せだなぁ〜と思ってからふと、自分が周りの人にとってそういう存在になれたら
素敵なのでは？と思いました。

　この実践編には紫のバンドが２本付いてきます。
せっかく生きているのだから、自分もまわりも幸せになるような人間関係を築きたい、
そんな思いでバンドをつけはじめました。
　一冊目を読んで心動かされた方、この本が初めての方、どちらにも実践編、おすすめです！