マッキンゼー社の中興の祖
★★★★☆
創業者ではないが、現代コンサルタント業の基礎を作る。
かつてコンサルタントとは、経験を積んだ老人だったが、
有名大学の成績上位者を集め、若い集団としたのが彼
だったというのが印象的。経営学に心酔した宗教的な読者
でなくとも、業界の歴史を知る意味で楽しめる本。
紳士であるということ
★★★★★
学生時代以来、久しぶりに読み返してみました。働き始める前は、ふーんという感じでした。
しかし、何年か働いて、実行するのが如何に難しいかを実感しています。
・利益相反を徹底的に排し、クライアントの利益に集中すること
・現場で起こっていることを調査し、経営判断をする者に歪めずに伝えること
・経験ではなく、事実と分析を重んじること
・やるべきではない仕事は断ること
など、どれも着手はできそうです。
が、徹底するとなるとこれほど難しいことはないと思います。
すべての行動の背後には、人格的な紳士さ・誠実さ・高潔さがあると思います。
何度も読み返して、確認する必要がありますね。
金に動かされなかったアメリカ人
★★★★★
今でこそ、コンサルティングファームといえば、MBAホルダーが集う高級取りの
イメージが強いが、このマッキンゼーの創業者は、金銭欲とは無縁の、本当に無私で
高潔な人物だった。
この本で描かれる彼の信念と、一貫した行動には畏敬の念を感じぜずにはいられない。
彼のような人物こそ、本当に人の心を動かし、歴史を作るのだろう。
同じ企業人として、少しでも彼に近づくべく頑張りたいと、大いに励まされた。
バウアー氏およびマッキンゼーの功績は偉大
★★★★☆
本書は読み応えがあります。物語の中にバウアー氏の哲学が散りばめられており、本物の会社が着実に進化していく過程は大変参考になります。
現在では当然のように商品価値が認められている「企業コンサルティング」という業務ですが、戦前には社会的評価は非常に低かったとのことです。そのような状況であっても、常に明確な目標を持ち、謙虚な姿勢を崩さず、コンサルティングという仕事に誇りを持って業務を遂行してきたバウアー氏およびマッキンゼーの功績は偉大といえるでしょう。
哲学に感動
★★★★★
経営コンサルタントという仕事をつくった男。読んで感動した。そこには哲学があり、多くの人が共鳴して、業界として確立した。本当のリーダーだと思った。
「プロフェッショナルファームは、あくまで確かな評判と優れた人材。収益面の目標を掲げれば独立性が失われかねない。それは、クライアントにサービスを提供する上で重大な欠陥になりかねない。だから、明示しない。プロフェッショナルファームの人間は、どうすれば収入を増やせるかを論じるべきではない。ファームのMDやPが論じるべき唯一の議題は、「どうすればクライアントによりよいサービスを提供できるか」ということだ。よりよいサービスを提供できれば収入は増える。だが、収入にこだわったら、クライアントを失い、結局は収入も失う。」
当たり前のことだが、ここがもっとも大事なところかと感じた。