採用担当者・雇用主必読の1冊になりそう
★★★★☆
企業の採用担当者として、数多くの関連書を読んで来ましたが、ずっと大事にしたいと思った本の一つです。著者の豊富な取材経験によるものでしょうか、採用する側とされる側の心理まで踏み込んだ豊富な事例に、一つ一つ納得させられながら読みました。
「パート・アルバイトの戦力化」を声高に唱える企業や書物は多々あります。マネジメントの手法やモチベーション云々を語った書籍もさまざまですが、「人として、当たり前のことを当たり前にする」ことを、ビジネス書にはあまり馴染まない「相思相愛」というキーワードを通じて気づかせてもらえます。「想い、想われ」の信頼関係なくして「パートの戦力化」はありえないということを再認識させられます。
労働基準法ほかの重要なポイントについても、最新の法基準に則って要点が整理されており、すべての雇用主が作者の考える「相思相愛」をベースに置くことで、パート・アルバイトの働きがいや地位の向上に役立ちたいというのが、著者の望みかもしれません。実務にかかわっている者として、常に傍らに置いておこうと決めた1冊です。